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キャリアと柔軟性 [仕事]

今年はコロナウイルスの影響で様々なことが異例の事態と
なっています。指導している大学でも、4年生の学生たちが
就職活動に励んでいますが、オンラインの面接であったり、
あるいは実際に都内などへ出向いての面接になったりなど、
色々と大変そうです。通常であれば、インターンがあり、
OB/OG訪問があり、エントリーをして試験や面接といった
流れのはずでしょう。手探りの時期がみなさん続いているような
印象です。

私自身を振り返ってみると、今の仕事に至るまでは
随分と紆余曲折と偶然があったと感じます。若いころは、
「これをやりたい!」と思っていたことが必ずしも
実現できたわけではありませんでした。

たとえば最初に入った外資系航空会社で私が一番
手がけたかったのは広報の仕事でした。幼いころから
文章を書くのが好き。機内誌はどのエアラインを利用しても
必ずチェックするというぐらい、マニア的な部分が
あったのですね。ですので、配属先は絶対にPR部門に
してほしいと密かに願っていました。

けれども、物事そうストレートに行くわけではありません。
配属先は別の部署でしたし、希望を周囲に伝えてはいたものの、
人事は若手社員の一声で変わるほど単純でもありません。
結局私はその会社を2年弱で辞めてしまい、次の
人生へと歩んでいったのでした。

それ以降も、自分の熱意と要望だけで来たわけではなく、
むしろ、「たまたま」挨拶に出向いたら仕事をオファーされたとか、
偶然、話の流れで大きなプロジェクトに関わるようになったなど、
たくさんの幸運に恵まれたのだと感じています。

目標を定めて長期・中期・短期目標を作っていき、
その通りに日々の生活を営む、という考え方もあるでしょう。
でも、そうならなくても、細く長く、気持ちをしっかりと
持っていけば人生何とかなるのかなと思います。
私の場合、「英語」「書く」「ジャーナリズムの世界」という
気持ちはずっとロウソクの小さな炎のような感じで
燃やし続けてきました。

「次世代を担う特に若い方にお伝えしたいことがある。
キャリアは『柔軟で良いんだよ』ということだ。」

これは資生堂社長兼CEOの魚谷雅彦氏が日経新聞で
書いておられた一文です。

キャリアは柔軟で良い。

私もそう感じています。

(日経新聞2020年7月6日 月曜日夕刊)
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