SSブログ

「妄想国語辞典」 [日々の暮らし]

今日も本のご紹介を。野澤幸司著「妄想国語辞典」(扶桑社、2019年)です。
本書は様々な日本語をあいうえお順に述べつつ、
裏の意味を説明するという、ユーモアにあふれた一冊です。

たとえば「わかるわかるわかる」。

よく日常会話で聞こえてきますよね。でも野澤氏いわく、
「何ひとつわかっていない様」なのだとか。

他にも「レンタカーを洗車する=ムダな親切心」
「冷蔵庫閉め忘れて海外旅行=恐ろしい結末が待っていること」
「部活で水飲めなかった世代=30代後半以上の世代」
といった説明が続きます。

「ハギワラかオギワラか=決して間違えてはいけない選択」
「渋谷がつらい=老いを実感すること」
「言ってる意味わかる?=相手より上位に立とうとする様」

なども、確かにそうだなあと感じます。

一方、「いつも笑ってる人」については、
「絶対にかなわない存在」と定義づけています。

思い起こせば私も中学時代の同級生の女の子で、
いつも笑顔で、かつ、絶対に人の悪口を言わない子がいました。
本当にいつもニコニコ。たとえグループ内の女子・悪口大会に
なったとしても、決して肯定も否定もしない。黙っていたのですね。

あるとき、彼女と仲の良かった女子(彼女の方はすぐ不平や悪口を
いう子でもありました)が、「Wちゃんは
偉いよね、ぜったい人の悪口言わないもんね」と一言。
それを聞いた本人は、またいつも通りニコニコしていたのでした。

「妄想国語辞典」の「妄想」が、私に昔を「連想」させてくれたのでした。
コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。