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**御礼**ATP Cup 2022 [仕事]


男子テニス国別対抗戦ATP Cup 2022の通訳業務。
今年で3年目です。昨日、決勝戦・カナダ対スペインの
試合が行われ、カナダが初勝利を収めました。

年が明けてから数回、選手のオンコートインタビューに
携わり、昨日は優勝チームのインタビュー及び
表彰式を同時通訳させていただきました。

番組中に通訳をお聞きくださり、コメントをお寄せ下さった
みなさま、ありがとうございました。日ごろニュースの通訳に
携わる私にとって、ライブのスポーツ中継の通訳も
非常にやりがいのあるものでした。選手たちの活躍を
リアルタイムで見て、勝利の喜びを通訳する。
この躍動感を体験することができ、ありがたく思っております。

引き続き通訳トレーニングに精進し、また来年、
携われるよう努力を続けたいと思っております。
もちろん、自分自身の健康維持も!

ありがとうございました!!!

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さまよえる通訳者 [仕事]


オペラは好きですが、ワーグナーで知っているのは
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の『序曲』のみです。
「さまえよえるオランダ人」は観ておりません、念のため。

と、タイトルだけ勝手に拝借した本日のブログ。
キーワードは「逡巡」です。

ええ、本番の同時通訳中に「どの単語を使うか?」と
瞬間的に悩むことなど日常茶飯事。先日のATPカップ
同時通訳でも「『準決勝』と訳す?それとも
そのまま『セミファイナル』で良い?」と考えあぐねたり
するのです。迷っていたら、1分強のオンコートインタビューなど
あっという間に終わってしまいます。というわけで、
「悩むよりも言うべし!!」となります。

さて、本日の「さまよい」は訳語についてではありません。
実はATPカップの決勝戦が9日(日)夕方からなのですが、早朝に
他局で放送通訳業務があります。
我が家から都内までは1時間以上かかりますので、
早朝シフトが明けてからの選択肢は、

*一目散に自宅へ戻り、家事をしてからまた
夕方のテニス入り時間めがけて出発

*自宅への往復がもったいないので、ホテルのデイユースを
使う

の2択となります。

当初私は「ホテルデイユース」を考え、アクセスの良い
ビジネスホテルを予約しました。そこで一旦休憩したり、
仕事をしたりできますよね。名案だと思いました。

しかし!

前日の土曜日に、とあることに気づいたのです。

「丸一日、家を空けてしまうと、家事が滞る
(特に洗濯、買い物などなど)。うーん、困った!」

というわけで、キャンセル料860円を払って
ホテルのデイユースは取りやめ。ニュースの通訳を終えたら
一旦ダッシュで戻り、家事をやって再び
テニス通訳へ向かいます。

ゆえに「さまよえる通訳者」というわけです。
思考も肉体もさまよい状態。あ、でも「さまよえるオランダ人」の
原題はDer Fliegende Hollander(ドイツ語)で、
英語ではFlying Dutchmanとなります。
通訳者は陸路をさまよいますが、空は飛べません。

飛べたら時間節約になりそうですが。
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手のひら通訳 [仕事]

今週に入ってからAbema TVで放映されているテニスの
男子国別選手権ATP Cup 2022の同時通訳を担当しています。
選手の優勝インタビューです。

日本と豪州シドニーは時差が2時間。よって、
昼間開催の試合と夜開催の試合いずれも、ほとんど
日本と時間は変わりません。試合中は控室で試合の
展開をPCで見つつ、日本語の実況中継および解説を聞き、
ネットで選手のデータを調べたりして過ごします。
朝から真夜中までの業務ですが、同時通訳をしている瞬間以外は
待機です。

日ごろニュースの同時通訳に携わる私は、
特派員が取材をしてきた数分間のレポートを通訳するのが
大好きです。わずか2分ぐらいの長さですが、
各記者が原稿を練りに練って作り上げ、それを
映像とともに合わせて読み上げているのですよね。
画面の流れと特派員の文言を日本語同通でもなるべく
ずらさず、レポートの「意図」を伝えたいと思って
通訳をしています。

こうしたニュース通訳も気合が入るのですが、
今回のような試合直後のインタビューなども燃えます。
何しろ選手はわずか数分前に勝利を手にしたばかり。
汗だくで息がまだ弾む中、喜びを体で感じながら
テレビカメラの前に立ち、取材側の質問に答えるのです。
勝った嬉しさ、ファンへの感謝、試合中に苦労したことなど、
色々な思いが選手の頭の中にはあるはずです。
それを出来る限り同時通訳で伝えたいと思うのですね。

同時通訳では「何も足さず何も引かず」が良し、という
考え方があります。でもこれも状況によりけりだと私は思います。
全てを訳出することに集中し過ぎて、選手の喜びを
同時通訳者の声に反映させなければ、あまりにも
無味乾燥になってしまう。一方、全訳にこだわり過ぎて、
選手なのか記者のどちらなのかわからないように
なってしまうのも興ざめです。

ゆえに私の場合、「とにかく画面の発言者の
タイミングとぴったり合わせること」を死守しています。

最近はスマートフォンですら音声認識ができます。
手のひらのスマホ上で同時通訳ができる時代も
そう遠くないでしょう。デジタルの能力は人間に比べれば
無限大にありますので、単語力・構文力などでヒトが
追いつくことはできません。

だからこそ、「気持ち」を汲み取り、同通に反映させたいと
思います。

ATP Cup 2022決勝戦は明日9日夕方からです。
集中力を研ぎ澄まして臨みたいと思います。
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テニス通訳 [仕事]


先日書いたテニス通訳。昨日がその業務日でした。
スタジオ入りは午前9時。優勝インタビューはそれぞれの試合終了後
ですので、大半の時間は待機となります。

ATPカップは国別対抗戦の総当たり戦。昼間の試合が3本、
夕方からの試合も3本。2つの会場で行われますので、
合計12の試合数です。よって、勝利インタビューも12回となります。

今回通訳をする上で心がけたことは、

*尺からはみ出さないよう、リズミカルにタイミングよく訳す

*選手の喜びの気持ちを最優先させる

この2点です。実はこれ、スポーツに限らず、選挙などでも
同じなのですよね。覇気のある声でお届けしたいと思っています。

今週はあと数回このお仕事を頂戴しています。
気を引き締めて頑張ります!!


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ATP Cup 2022猛勉強中 [仕事]


今年も開催されることになりました!テニスの男子国別
対抗戦ATPカップ。日本でも一部の局で全試合
同時中継をしています。私は数年前から選手の
優勝インタビューを同時通訳させていただいております。

というわけで、このお正月も猛勉強です。
レギュラーの放送通訳もありますので、そちらで
ニュースの通訳をする一方、帰宅したらひたすら
テニスの予習!テニス自体は幼少期に暮らしたイギリスの
小中学校の授業で取り組みましたので、親しみは
あります。

ちなみにここで余談を。何歳だったかは忘れてしまったのですが、
Lawn Tennis Association (LTA)が主催するテニスコースに
参加しました。当時の私は(今もそうですが)ものすごい
運動音痴だったのですが、コース最終日におこなった
総当たり戦では本当にまぐれで勝ち抜き、LTAから
優勝記念のティースプーンをいただきました。今でも
大切に使っています。多分、私のスポーツ快挙は
あれで運を使い果たしたのでしょう。以来、運動はさっぱりダメです。

話をもとに戻しましょう。

というわけで、このATPカップの優勝インタビュー。
毎年通訳の機会を頂戴しているのですが、選手も出場国も
入れ替わりますので、そのたびに猛勉強です。

たとえば選手名。

アングロサクソン系の名前なら読みやすいのですが、
ロシアやセルビア、ノルウェーなど、カタカナ読みがしづらい
名前もあります。ただ、ファンの間では知られている選手ですので、
オンエアで言い間違いをすることは避けたいのですよね。

一方、選手の戦績や個人的な関心ごとなど、調べ始めれば
無限にやるべき予習があります。マラソン解説者の
増田明美さんなど、本当に徹底的に準備しておられますよね。
そこまでは難しいとしても、基礎的な知識はとことん
頭に入れておかなければと思います。

ちなみに今日まで取り組んだ予習は以下のような感じ
(クライアントからいただいた資料以外の予習項目です):

(1)選手名の名前と顔写真の一致(公式サイトから写真を印刷)
→ただし試合中にキャップをかぶっていたり、プロフィール写真と
違うように見えたりで本番中はさらに緊張します。

(2)試合会場の場所(シドニーの地図を印刷。中心地からの距離や
シドニー市内の名所旧跡の場所もざっと把握)
→地図的位置確認は完全なる個人的趣味!でももしかしたら
どこかで同通で出てくる話題かもしれませんし・・・。

(3)試合ルール、賞金額、ポイントのルールを把握
→グランドスラムとは違うルールで短時間の試合(何しろ昼間及び夜に
3試合を行うという強行スケジュール)。賞金やポイント付与
などのリサーチ必要。

(4)日本側の実況中継および解説の方々のお名前確認
→当日、同じスタジオの端に同時通訳者は座り、通訳します。
お世話になりますので休憩中にきちんとご挨拶したいです。

・・・という具合で、まだまだ準備は序盤ですが、
当日までにしっかりと予習をして、視聴者のみなさまにわかりやすい
同時通訳をお届けしたいと思っています。
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間違い探し [仕事]


と書くと、某ファミリーレストランの企画を思い出しますよね。

日ごろ担当している放送通訳。
画面を凝視しつつ耳から聞こえてくる英語を必死に同時通訳
していますが、実はそのような緊迫感溢れる瞬間でも
意外なことに注目したりします。

それは、

「画面上の間違い」

具体的にはテロップの表記ミスです。

数か月前にグラスゴーでCOP26が行われていた際、
地名のGlasgowがなぜかGlasglow(と記憶しています)と
なっていたのですよね。

一方、一昨日14日火曜日のシフト中にイスラエルの話題が
出てきたのですが、記者の映像とともに矢印で表示
されていたエルサレムの場所が、なぜかアフリカ大陸のガーナでした。

いずれもミスに担当者が気づいたらしく、すぐに
表示は消されていたのですが、いかんせん、
ライブ映像ですので、その瞬間をキャッチした私など
内心「あぁっ!!」と思ってしまうのですね。

マスコミとて、そこで働くのは生身の人間です。
スペルミスや勘違いをすることもあるでしょう。
でも今の時代、その瞬間をとらえられてしまい、
SNSで拡散されるという恐れもあるのですよね。

学生時代に校正のバイトをしていたこともあり、
ついつい気になってしまいます(おせっかい??)。
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ユヌス博士のスピーチを通訳させていただきました。 [仕事]

ノーベル賞受賞者のユヌス博士のスピーチ通訳を
担当させていただきました。期間限定公開の動画ですが、
よろしければご覧くださいませ。

https://www.youtube.com/watch?v=vPUMUN26aLA

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週末は休みたい [仕事]


大学の講師業をしていると、長期休みで大いに助かることが
あります。たとえば通訳の仕事を入れる際、春、夏、冬休みなどに
集中的に入れることができるのですよね。
スケジュールも立てやすいのでありがたいと思います。

が、その一方、いざ学期が始まると、とにかく忙しい。
毎回の授業準備に膨大な時間を要することになり、
添削やフィードバック、普段の出席入力に成績つけなど
色々と細かい作業が多いのです。私の場合、大学に加えて
通訳スクールでも指導しています。

私自身、教えることは好きですし、次世代の世界を
担う人たちのお役に立てればとの思いを強く抱いています。
けれども通訳や原稿執筆という3本立てで仕事をしていると、
学期中は一週間がエンドレスに連続している感覚に
見舞われるのですね。

「ええ?ついこの間、授業をやったのに、もう一週間
たったの?授業準備しなくちゃ。教材作らなきゃ」

という具合です。

だからこそ長期休暇中に教材研究をしてきっちり
準備をすべきなのですよね。頭ではわかっているのですが、
通訳という授業柄、なるべく「旬の生きた教材」を
使いたいとつい欲張ってしまい、いつもギリギリになってしまいます。

そして昨日・おとといも、結局在宅でひたすらPC凝視で
仕事をしていました。

うーん、これでは一向に心身が休まらない。
健全なる心身には適度な休息とリラックスは必須です。

今週こそ、うまくスケジュール管理をせねば!

・・・と言いながら、結局年内最後の12月24日授業までは
連続になりそう[涙]
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聞き間違い [仕事]


最近、聞き間違いや読みが違いなどがあり、我ながら
吹き出す日々が続いています。

たとえば、以下のような感じ。いずれもラジオやアナウンスでの
聞き間違いでした。「左側が私が解釈した音→右側が正解」です:

*力士の「宝富士」→「宝くじ」

*新幹線の「やまびこ」→「じゃがりこ」

*「イスラム債」→「イスラム祭」

*「腸から」→「今日から」

上記は数ある勘違いのうちのごく一部です。
プライベートでの聞き間違いは、笑って済ませられます。

でもこれがもし仕事中となると大変です。
もし同時通訳現場でこのような勘違いをした場合、
前後の文脈からいくら必死に類推しても、うまく
つじつまが合いません。そうなると適訳を思いつくことも
難しくなります。そして苦し紛れに何とか訳出しても、
トンチンカン、となってしまうのですよね。

ああ、想像するだけでも怖いです。

・・・とここでさらにもう一つ。「怖い」は北海道の方言では
「疲れた」という意味。通訳現場に方言が出てくることは
あまりありませんが、方言、訛り、ダジャレ、聞き間違いはいずれも
通訳者にとって脅威です。

ついでに言うと、同音異義語もしかり。「きょうい」は
「脅威」「驚異」「教委」「胸囲」と盛りだくさん。
変換でさらに見てみると「姜維」なるものも。

・・・ナニ?

中国三国時代の人物「姜維(きょうい)」でした。
無知がバレてしまった。

だからこそ勉強が続くのですよね、はい。
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背景どうする? [仕事]


コロナの蔓延とともにCNNのニュース現場も色々な変化が
出ました。とりわけ大きかったのが、スタジオの様子です。
密になるということで、自宅から放送するキャスターも
いたのですね。ワクチン接種のおかげでスタジオでの
放送は最近戻りつつあります。一方、遠隔地にいるゲストは
今なおWeb会議で出演しています。一番多いのはWebexで
Skypeもたまに見受けられますが、ZOOMはなぜかCNNでは
あまり出てきません。何故なのでしょうね。

ちなみに放送通訳中、本来であればもちろん発言に注目して
同通すべきであることはわかっています。でも、ついついWeb会議の場合、
ゲストの背景に私など目が行ってしまうのです。
みなさん、色々と工夫した状態で映っておられます。

たとえば、学術関係者の多くは自身の研究室でインタビューに応じています。
整然と並んだ書棚の前に座っている、というのがよくあるパターン。
間違っても本が雑然と積み重なっている光景はあまり見たことが
ありません(たまたまかもしれませんが)。

一方、ゲストによっては、まるでモデルルームの本棚のように、上手に本を
アレンジして並べていたり、家族写真や小物などを
置いていたりというケースもあります。さりげなーく自著を
目立つようにディスプレイしていることも。その場合は
背表紙ではなく、表面の表紙がバーンとこちらに見えるように
なっています。

他にも後ろにアイランドキッチンが見えるようなスポットで
カメラに映っていたり、階段の踊り場と思しきところから
インタビューに応じていたりというケースもありました。

ではもし私が仮にインタビューを受けるとしたら?
うーん、この狭い我が家の一体どこで映ろうかと想像してしまいます。
バーチャル背景無しということであれば、せめて
和室のふすまをバックにすれば無難かもしれません。

・・・などと想像してみるものの、自分がバーチャルで
インタビューされることなど、ほぼありえません。でも
想像すること自体は楽しいのですよね。
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