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JACI(日本会議通訳者協会)掲載 [掲載]

連載中の「放送通訳の世界」、
第32回は「集中セヨ、集中セヨ」というタイトルです。

https://www.japan-interpreters.org/news/broadcast-shibahara32/

宜しくお願いいたします。

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ヤンソンス命日 [日々の暮らし]


このブログや外部のエッセイなどで何度か書いてきた
指揮者の故マリス・ヤンソンス氏。
マエストロが亡くなって今日で2年が経ちます。

私は留学していたころ、自ら望んでロンドンの院まで
行ったにも関わらず、いざ大学院生活が始まるや
苦痛でなりませんでした。英語力もあやふや、大量の英語論文
など人生で書いたことすらなかったのに、無謀にも
渡英してしまったからです。授業は課題の嵐で
読むべき専門書も山のようにあり、毎日が苦しいものでした。

そうした中、現実逃避としてクラシックコンサートに
通うようになります。学生料金のおかげで、一流オーケストラを
破格で鑑賞するという幸運に恵まれました。

そのときたまたまロンドン・フィルを振っていたのが
ヤンソンス氏だったのです。当時はまだオスロ・フィルの
常任であり、ロンドン・フィルは客演でした。
まだ日本では無名の頃です。

私は氏の美しい振りにすっかり魅了され、演奏から
にじみ出る氏のお人柄を尊敬するようになりました。
インタビューを片端から読み、やがて師と仰ぐようになったのですね。
苦しかった留学時代を切り抜けられたのも、ヤンソンス氏抜きにしては語れません。

留学を終えて帰国した直後。
かつて送ったファンレターのお礼にサイン入りのポートレートが
川崎の実家に届きました。また、池袋の芸術劇場で行われた来日公演の際、私は
楽屋口で出待ちをしたのですが、そのときも私以外にほとんどおらず、
余裕で(?)サインをいただくこともできたのですね。

その後、日本で氏の人気は急上昇し、コンセルトヘボウと
バイエルンの楽団を毎年交互に率いて来日公演が行われました。
必ず出かけたのは言うまでもありません(日帰りで京都や
兵庫まで追っかけたことも!)。

2年前の今日、ヤンソンス氏は持病の心臓病のため、
亡くなられました。76歳という若さでした。

私の人生に大きな影響を及ぼして下さったマエストロ。
毎年、この日を迎えるたびに自分はどういう使命感で
生きていくべきか、考えさせられています。

ヤンソンス十八番のアンコール曲。ヨハン・シュトラウス2世の
「雷鳴と稲妻」です:

https://www.youtube.com/watch?v=15p4k88uvJI

元気が出ます!
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大中小 [日々の暮らし]


仕事柄、ことばへの興味は尽きず、日常生活においても
あれこれと言葉から疑問を抱くことがあります。

たとえば先日のこと。ウォーキングをしながら表札を
見ていた際、とあることが不思議に感じられました。

「名字と言えば、『大川さん』は『かわ』なのに、
『中川さん』『小川さん』は『がわ』と濁る。なぜ?」

「『大山さん』『中山さん』『小山さん』のときの
『小』は、なぜ『お』ではなく『こ』なの?」

このような具合です。

一方、11月25日のニュースで「ドーバー海峡を渡ろうとした
移民乗船のボートが転覆」というものがありましたが、
英語のニュースではEnglish Channel(イギリス海峡)と
表現しています。確かにこの二つの表現は微妙に違いが
あるのですよね。ドーバー海峡は、イギリス海峡の中でも
一番狭い部分にあたります。なぜ日本語ニュースでは
ドーバー海峡という語を使ったのかが気になりました。

ところで最近日本でも聞かれるようになったBlack Fridayセール。
日本でこうしたバーゲンをやるのなら、いっそのこと、欧米でも
Fukubukuro Saleと表して年明けにやれば良いのになあと
思います。ニューヨーク5番街やイギリスのボンド・ストリートあたりの
ウィンドーにFukubukuro Sale!と赤字で書かれていたら面白いかも。
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ついでスパイラル [日々の暮らし]

仕事を終えて「さあ、家に戻ったら別件の仕事を仕上げねば!」と意気込んでいたとします。
玄関を開け、靴を脱ぎ、カバンを置いて手洗い・うがいなどなど。
とりあえず生ものをスーパーのエコバッグから取り出して冷蔵庫へ。
ここまで終えたら「速攻で」机の前に座り、仕事に取り掛かるべきなのですよね。

ところが!

食材を冷蔵庫に入れつつ、

「あ、納豆がそろそろ賞味期限」

「野菜が傷む前に何か作らねば」

「今日のお夕飯、どうしよう?」

などの考えがジャンジャン頭の中にヒットしてきます。

そうした思いもとりあえずすべて脇に置いておいて、
あるいは「見なかったor考えなった」ことにして
仕事に励むべきなのですよねえ。

でも!

どうしても気になると、「うん、ま、そんなに時間は
かからないのだから、まずは夕食の献立を考えよう」
となります。そうしてレシピブックを眺めたり、
ネットで検索したり。

そこから泥沼化が始まるわけです。

さらに拡大していくと、なぜか戸棚のほこりが気になったり
「掃除機掛けしなきゃ」「浴槽掃除しないと」と、
後に回せるものも「今やらねば」という強迫観念に(?)とらわれてしまいます。

強い意志を持って机に戻れば良いのに、気持ちはどんどん
机から離れる始末。

そして今日も「ああ!時間が無い!原稿が終わらない!
授業準備が進んでない!教案、書いてない!!」となるのですよね。

これぞ「ついで」の悪循環。「ついでスパイラル」の完成です。

良い子は真似しないように。
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どこまでも気になる [日々の暮らし]


先日のこと。原稿執筆のため、少し早めに起きました。
いや~、早起きは良いですね。かつて私は朝4時に
起きることを日課にしていたのですが、早朝シフト日以外は
だんだんときつくなってきたため、その習慣も
fade outしていたのです。原稿執筆の日でも、お日様が
上がるころに起床、という感じだったのですね。

そうした中、久しぶりの早起きはとても新鮮でした。

「早起きは三文の徳、と言うけれども本当よねえ」

と一人悦に入っていると、

「ん?三文って値段よね?今の価格でいくらかしら?」

と気になり始めました。目の前には原稿を書かねばならないと言うのに。

で、もちろん調べました。色々とヒットしましたが、
なぜか自衛隊体育学校HP内のコラムにその記述が。
現在の価格で言うと、90円ぐらいだそうです。

他のウェブサイトもチェックしたところ、やはり100円以下という
感じでしたね。

「へ~、90円得するってことなのね。でも三文小説と言うぐらい
だから、大した価値は無かったはず。でも『良いことがある』
という意味のことわざよねえ。」

などと頭の中は空想ワールドに。

「当時の日本の物価っていくらだったのかしら?」

「でもこのことわざ、諸説あるみたいだし」

などなど、またまた調べたくてムズムズしてしまいました。

でも!

まずは原稿を仕上げて納品するのが先決です。
いくら在宅ワークで融通がきくと言っても、優先順位を
つけないと、どんどん私など脱線しそうです。

・・・ああ、そして「融通」と入力するも、
辞書では読み仮名が「ゆうずう」となっていることが
またもや気になり・・・。

はい、いい加減仕事に戻ります。
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「すぐ使える英語表現」更新のお知らせ [掲載]

第260回は segue(滑らかに移行する)
というフレーズです。

https://www.hicareer.jp/inter/housou/22133.html

どうぞよろしくお願いいたします。

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テロップ [日々の暮らし]


先日、実に1年以上ぶりに新幹線に乗りました。
もともと旅が好きなので、コロナでなかなか遠出できないのは
自分が思っていた以上に心理的ダメージがあったのですよね。
実際に乗ってみて、「これほどワクワクするものだったとは!」と
大いに感激したのでした。

ところで新幹線車内には、車両の前方に電光掲示板があります。
停車駅・通過駅などの他、ニュースや広告なども流れます。

実はこのテロップで、ふと気になったのです。

普段携わるCNNでも画面の下にテロップが流れます。
昔のニュースと比べると、最近のニュースは画面が
どれも「賑やか」。現在報道しているニュース項目の
見出しに加えて、画面の下部にはスポーツや経済、
天気予報などが右から左へと流れていきます。
画面の四隅にはチャンネルロゴや現在の時刻なども
あれば、次の時間帯の番組予告なども出てきます。
画面中央のニュースに集中して同時通訳をしているものの、
実はおびただしい数の活字情報が目に飛び込んできているのですよね。
通りで放送通訳の業務終了時にグッタリしているわけです・・・。

話がそれました。新幹線のテロップでしたね。

日ごろCNNのテロップのスピードに慣れているからか、あるいは
元々私がせっかちだからか、日本語の電光掲示板テロップが
なぜかゆっくりに思えてしまうのです。もう少し速くても良いのでは、と。

いつものごとく、気になったので調べたところ、情報科学関連の
論文が見つかりました。

https://www.ieice.org/publications/conference-FIT-DVDs/FIT2009/pdf/J/J_051.pdf

おそらく10年以上前の記事だと思いますが、これを読むと、
テロップのスクロールに関しては、特に標準スピードも無いのだそうです。
最後の「考察」を見ると、街頭のテロップは特に遅めのようですね。

ちなみに「テロップ」は元は商標名で、
television opaque projectorの略だそうです。
英語ではnews tickerと言います(←私も今、知りました!)。

さらにnews tickerで検索したら笑える話題を発見。
2018年のBBC Newsのテロップ大失態です。
Brexit担当大臣の辞任とタイ洞窟遭難救助のニュースが
テロップ上で混合し、"with hilarious results(こっけいな結果に)"と
書かれてしまった英国放送協会です。

https://www.mirror.co.uk/news/uk-news/bbc-news-ticker-suffers-unfortunate-12884013

しかもツイッター界では「EU離脱を政治家に任せるより、
90人のダイバーに任せた方がうまくいくかも」というBritish humourも
あったそうな。笑えます。
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NHK「ニュースで英語術」掲載のお知らせ [掲載]

以下の放送分の翻訳と解説を担当いたしました。

2021年11月25日放送「ツバル外相 温暖化対策を訴え」

https://www.nhk.or.jp/gogaku/news/2111/25.html

どうぞよろしくお願いいたします。

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聞き間違い [仕事]


最近、聞き間違いや読みが違いなどがあり、我ながら
吹き出す日々が続いています。

たとえば、以下のような感じ。いずれもラジオやアナウンスでの
聞き間違いでした。「左側が私が解釈した音→右側が正解」です:

*力士の「宝富士」→「宝くじ」

*新幹線の「やまびこ」→「じゃがりこ」

*「イスラム債」→「イスラム祭」

*「腸から」→「今日から」

上記は数ある勘違いのうちのごく一部です。
プライベートでの聞き間違いは、笑って済ませられます。

でもこれがもし仕事中となると大変です。
もし同時通訳現場でこのような勘違いをした場合、
前後の文脈からいくら必死に類推しても、うまく
つじつまが合いません。そうなると適訳を思いつくことも
難しくなります。そして苦し紛れに何とか訳出しても、
トンチンカン、となってしまうのですよね。

ああ、想像するだけでも怖いです。

・・・とここでさらにもう一つ。「怖い」は北海道の方言では
「疲れた」という意味。通訳現場に方言が出てくることは
あまりありませんが、方言、訛り、ダジャレ、聞き間違いはいずれも
通訳者にとって脅威です。

ついでに言うと、同音異義語もしかり。「きょうい」は
「脅威」「驚異」「教委」「胸囲」と盛りだくさん。
変換でさらに見てみると「姜維」なるものも。

・・・ナニ?

中国三国時代の人物「姜維(きょうい)」でした。
無知がバレてしまった。

だからこそ勉強が続くのですよね、はい。
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冬至に向けて [日々の暮らし]


今の時期というのは日照時間がどんどん少なくなっていきますよね。
曇りの日などは太陽も拝めず、晴れていてもなんとなく
お日様のチカラが弱弱しいこともあるでしょう。
こうした季節が理由で心身に不調を覚える人も
少なくないそうです。

私は仕事がシフト制と言うこともあり、もっぱら朝が早い
パターンです。よって、日の出前に自宅を出発しますが、
帰宅するのはまだ明るい時間帯です。ただ、大学の授業は
夕方5時過ぎまでですので、帰る頃にはとっぷりと日が暮れています。

いかんせん、あまり夜に車に乗らないこともあり、
夜間の運転は緊張します。しかも雨など降ろうものなら、
路面のギラギラに対向車のビカビカライトに神経が
減りそうです。そうなると帰宅する頃にはドッと疲れて
しまいます。

でも先日、ふとしたことに気づきました。
いつもと同じ道を走っているのに、何となく景色が違うのです。

それは、「明るい時期であれば決して見えない
それぞれのお宅の中の様子」でした。

最近は雨戸がある家が少ないですよね。厚地のカーテンを
引かなければ、家の中は何となく見えます。
運転中ですので、あっという間に通り過ぎてしまいますが、
「わあ、素敵な間接照明!」「可愛いポスターが貼って
あるから、子供部屋かな」という具合に、それぞれの
ご家庭について想像してみるのです。

夏の間であれば垣間見ることのできない光景。

冬至に向けてちょっとした「ほっこりタイム」です。
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