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cluster [英語]


最近よく耳にする言葉「クラスター」。英語では
clusterと表記します。辞書を引くと、
「花や実などの房」「集団、蒸れ」「出来事の群発発生」
などと出ています。
初出は12世紀以前で、古英語のclyster(群れ)から
来ています。clot(かたまり)も同じ語源のようです。

私が「クラスター」という語を初めて聞いたのは
ロンドンのBBCで働いていたころの90年代後半。
当時のユーゴ内戦でクラスター爆弾が使われたという
ニュースにおいてでした。クラスター爆弾は
cluster bombと言います。あまりの破壊力に、このようなものが
今の時代に使われるとはあまりにも非人道的と衝撃を受けたのでした。

あれから20年。

あのユーゴ内戦下で幼少期を過ごした
テニスのジョコビッチ選手は今、30歳を超えています。
クラスター爆弾ということばが報道で出てくるのは減り、
今やコロナのクラスターの方が多く聞かれます。
まさか世界的感染症が発生し、clusterが出てくるとは、当時、誰も
想像しなかったでしょう。

でも人生にはこうした「まさか」が生じるのです。
小泉総理も述べていましたよね:

「人生には三つの坂がある。のぼり坂、くだり坂、
そしてまさかである。」

生きていれば色々な「坂」に遭遇するでしょう。私など
そのたびにオロオロしてしまいます。でも、気持ちが慌てても
進歩できません。だからこそ、どんな「坂」に遭遇しても、
自分をしっかり持ち続けたいと思います。
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一人称の"I"はムズカシイ [英語]


学期末の総仕上げということで、指導しているクラスで
動画のボイスオーバーを課題として出しました。
学生たちの訳を聞いてみると、それぞれとても工夫が
なされており、私自身「おお~!その日本語は凄い」
というものがたくさんありました。他にも話し方の工夫や
強弱・高低の付け方など、みなさん素晴らしかったですね。

通訳の仕事をしていると、毎回どの訳語にするか、
その都度、勉強です。ただ、同時通訳の場合、一瞬の判断で
訳語を選びますので、吟味する時間がありません。
ゆえにボイスオーバーのように原稿を作る場合は
色々と「訳語選び遊び」ができます。それが私には
楽しいのですね。

今回選んだ教材で特に注目したのは、"I"という一人称の
訳し方。動画に出てくるのは武装勢力だったのですが、
この一人称を「私(わたくし)」とするには
かしこまり過ぎるでしょう(もちろん、文脈によっては
ワタクシもありですが)。
となると「わたし」「オレ」「自分」というのが
適訳と思えます。

一方、同じ文章を日本語で述べても、言い方次第で
大いにニュアンスは異なります。普段低い声で話す人が
わざとらしく高い声を出せば、イヤミに聞こえますよね。
そうした工夫が面白いところです。

ちなみに使用したのはコチラ:

https://www.youtube.com/watch?v=j0m4rcx0of4

ハイ、完全にコメディ・スケッチ。お気に入り動画です。
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optics [英語]


昨日のCNN。トップニュースはバイデン大統領の就任1年の
総括記者会見でした。何と2時間という長~い会見。
そのスタミナを称える声がある一方、世論調査の低迷や
コロナ、景気など山積みの課題も大きくフォーカスされて
いました。

番組ゲストが使ったことばで、この日、私が苦戦したのが
opticsという単語。何度も耳にしてきたはずなのに、なぜか
日本語訳を度忘れしてしまったのです。考えられる理由は以下:

1.寝不足。水曜から木曜日にかけて寝不足になってしまい、
本来の集中力が欠如。

2.opticsという単語をactive language状態にしていなかった。
つまり、かすめたことはあっても、自分自身が自発的(active)に使える単語では
ないため、記憶曖昧単語であった。

3.「思い出せ、頑張れ自分!」という心の声と、
「いや、ここは観念して同通中でも辞書を引こう」
というせめぎ合い。それゆえの注意力散漫。

こんな感じでした。

しかも何度もopticsと出てくるので、ざっくり訳では
対処できなくなり、同時通訳中にデスクトップPCでアルク英辞郎のサイトへ。
ところが慌てていたので、アルファベット直接入力ボタンを
確認せずに検索画面に入力するや、

「おpちcs」

というトンチンカンな表示になって、さらに頭の中は大混乱!
入力ボタンを慌てて切り替え、

「optics 世論」

という意味を発掘できたころに、そのインタビューは
終わりかけていた、という「チャンチャン!!」モノでした。

ちなみにopticsと何度も出てくる間に頭の中に浮かんだのは

「option・・・に近い意味だったっけ?そう言えば
opticalという光学用語もあるなあ。optimisticと語源って違うっけ?
opt outって表現もあるし(以下エンドレス)」

といった多種多様な考え。これらを検討しつつ、耳では
今、その瞬間に聞こえてくるオリジナル英語を聞き、訳語を口から出す
という行為を続けました。こうして改めて振り返ってみると
「首から上だけホントよく働いた!!」というシフトでした。

「頭脳労働者」ということばがありますが、私からすれば
「アタマ労働者」という気分です。
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スペルはややこしい [英語]


日本では外来語がたくさんそのままカタカナ表記
されていますよね。中国語通訳者に聞いたところ、
中国では人名もテクノロジー関連用語も全て漢字表記に
なるため、通訳をするのが大変とのこと。
英語通訳者の場合、極端な話、ルー大柴のごとく
通訳しても絶対的間違いとは言い切れません。
恵まれていると思います、ハイ。

https://www.youtube.com/watch?v=aGFBXYtI5A8

で、本題。

最近よく聞く言葉に「クラウド」「アワード」
「ハッカー」「マルウェア」などがあります。
市民権を得ているので、このまま使えるのですが、
まだ聞きなれなかったころは、真剣にスペルで
悩みました。

たとえば、

「クラウドの正しいスペルはどっち?cloud? crowd?」

「アワードがawardなのはわかるけど、なぜ『ウォ』でないの?」

などなど。気になるのですよね。

特に「クラウド」の場合、調べたところ、両方が存在することが判明。
「クラウドファンディング」は大勢が寄付をするので
crowdfunding。「クラウドコンピューティング」は
バーチャルの空間ですので、cloud computingです。
ああ、ややこしい。

でも、こうして新しいことを知るたびに「ああ、今日もまた
一つ楽しい発見があった!」と思えます。だからこの仕事が
長続きしているのですね。
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だましだまし [英語]


数年前のお正月に買った仕事用のモバイルPC。
購入当初はその動作の速さに感動していました。
が、年々使い続けるにつれて遅くなるなる!!
スイッチを入れて立ち上がるまで数分。
画面更新のF5ボタンを押してもずっと砂時計(?)マーク。
漢字変換も時間がかかるようになりました。

うーん。早く買い替えねば。

でも、できれば今年度の授業が終わって一段落
してからにしたいのですね。というのも、万が一
中のデータがうまく移行できなかったらなどと
考えてしまうからです。

いや、きっとそれなど簡単に出来るはずなのでしょう。
でもデジタル格差の私はおっかなびっくり状態。
なので、いまだにジリジリしつつPCとお付き合いしているわけです。

テレビ局や大学のPCが早い分、我が子の悠長さに
しびれを切らしたくなりそうですが、あと数週間、
なんとかだましだまし使うつもりです。

ところで英語で「だましだまし」は
try every trick in the bookと言うそうです。
初めて知りました!
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failure to communicate [英語]


昨日、コミュニケーションについて調べていたところ、
おもしろいフレーズに出会いました。

"What we've got here is ... failure to communicate"

出典は「暴力脱獄」(Cool Hand Luke)という1967年の
アメリカ映画。ポール・ニューマン主演です。
訳文を調べたところ、「我々の意思の疎通が欠けていたようだ」でした。
確かに、いかに言葉を尽くして説明しても、うまく
通じないときは伝わらないものです。それを
failure to communicateと表しているのですね。

ところでQuorumという興味深いサイトを見つけました。
もし親子コミュニケーションに悩んでおられる方がいらっしゃったら
参考になるかもしれません:

https://oyadachi.quorum.jp/

ちなみに英語のcommunicateはcommunic-(共有の)が語源です。
お互いに時間とことばを共有して初めて、
意思疎通はできるのだと痛感します。
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講演会動画がアップされました [英語]


2021年9月に行われた第一ゼミナール教育情報イベントの
動画がアップロードされました。

「放送通訳者が語る英語の身につけ方
―明日からすぐできる!とっておきの英語学習法」

https://www.youtube.com/watch?v=RG1I1oXcm9M

https://www.youtube.com/watch?v=z9oN0sXUzV8

https://www.youtube.com/watch?v=UdLGjbvO2QI

https://www.youtube.com/watch?v=jzifGytBKZM

どうぞよろしくお願いいたします。

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秘蔵映像! [英語]


調べ物をしているうちに、いつものごとく脱線。
今回の私の脱線はコチラ:

https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009040056_00000

1963年のNHKテレビ「英語会話」です。
映っておられるのは黒柳徹子さんと講師の田崎先生!
まだ海外渡航も珍しい時代に「飛行機に乗る」という設定です。
「お守り持ってきたわね」というフレーズもどこか懐かしさを覚えます。

今はアプリや動画サイトなど様々な方法で英語を学べますが、
1960年代というのは情報が少なかった分、テレビやラジオの
英語学習番組が数少ない学習手段だったはずです。

日本の英語学習黎明期に徹子さんが寄与して下さったことを
知ることができたのも、私には大きな発見でした!
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「通訳力に効く!数字の表現攻略法」ご案内 [英語]

http://blog.issnet.co.jp/?eid=1242

2022年3月に2回にわたり数字の通訳訓練を実施いたします。
様々な数字を素早く通訳するためのポイントや
実践トレーニングを行います。

数字が苦手な方、数字スキルを高めたい方など
ご興味がございましたらぜひご参加ください。

お待ちしております!
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勉強だぁ [英語]


「~だぁ」と書くと、つい志村けんを思い出してしまいますが。

今日の話題は「勉強」です。

私は小さい頃、海外に暮らしていたのですが、現地では
差別やいじめなどもあり、必ずしもハッピー学校生活では
ありませんでした。ひとえに英語ができなかったのが
一番のネックだったのですよね。帰国する頃には英語も
使えるようになり、「帰国断固拒否モード」になって両親を
困らせたりもしましたが、最初の頃はとにかく
自分の教室内存在感がゼロ。ゆえに、勉強するしか勝負
できなかったのです。

勉強の効用は、「最大の現実逃避」。
辛いことも、とりあえず目の前のテキストや問題解きに
逃げられます。回答する→答え合わせをする→正解
→自己肯定感アップ、という具合に、手っ取り早い
モチベーション向上マシンだと思います。

先日私は、とある人間関係で少々くたびれていたのですが、
そのときも、

「そうだ、こんな大変な思いにウツウツしているより、
『世界人権宣言』でどう謳われているか読んでみよう!」

という名案発見。さらに、

「せっかくだから、英文の宣言も印刷して、
突き合わして勉強しよう」

と思ったのでした。

いやぁ、ためになるなる!未知単語に出会うことも
できましたし、世の中の人間関係の理不尽さや
人間の尊厳、平等など、国連レベルでどのように
とらえているのか大いに参考になり、励まされました。

・・・さらに調べたら今週金曜日12月10日は
世界人権デーだそうです。

ちなみに英文・和訳はいずれも外務省のHPで見ることができます。

さあ、これからも勉強だぁ!!
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