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リンクさせること [日々の暮らし]

大きな仕事が終わったときや旅先などで私は
ちょっとした記念になるものを自分に買い求めることがあります。
値段うんぬんではなく、あくまでも一つの節目としてです。
後にそのアイテムを見るたびに、「そうそう、これを
買ったのは、あの仕事の後だったなあ。大変だったけど、
自分なりに頑張ったっけ」と思い出すことが、私にとり
次へのモチベーションとなるのですね。
この習慣を昨年ぐらいから始めています。
仕事の節目だけでなく、嬉しいことがあったときも
そのようにして何かを買うことがあります。

昨年までの私は断捨離・ときめき片付けにハマっていました。
今も基本的にはモノを増やさずスッキリとした暮らしをしたいと
思っています。けれども、モノを減らすことが日々の
目的と化してしまい、モノが増えることがストレスとなって
しまえば本末転倒です。そのバランスが難しいのですよね。

ちなみに昨年冬のこと。とある大きなプロジェクトが完了し、
嬉しくなりエキナカのジュエリーショップを覗きました。
プチプライス系のお店だったのですが、私好みの
デザインのピアスを発見。迷わず購入しました。

一方、一昨年にロンドンへ旅行した際には、コンサート鑑賞の
記念としてホール内のショップでリングを買い求めました。
今でもそれを見るたびに楽しかった旅行が思い出されます。

このようにして目にするもの・身につけるものと
自分の幸せな気持ちをリンクさせることができると、
それだけでハッピーになれるような気がしています。
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涙が出そうになるとき [日々の暮らし]

この仕事を始めてから涙もろくなったと感じています。
私だけかしらと思ったのですが、先日読んだ松本道弘先生の
最新刊「アメリカ大使館 神といわれた同時通訳者」
(さくら舎、2020年)にも、先生ご自身が涙もろいことを
書いておられたので、とりたてて珍しいことではないのかも
知れません。

特に私の場合、放送通訳現場で記者のレポートに感動してしまい、
涙声になりそうなことがあります。ただ、そこは
「仕事」として携わっていますので、私情は入れず、
声にもそれが表れないようにしています。プロとして
仕事を与えられている以上、そのあたりは徹底せねばなりません。

特に感動的なレポートが多いのは、CBS Evening Newsです。
30分のニュース番組なのですが、最後の話題はたいてい
そうしたレポートが来ます。難病を克服して社会貢献している人、
まだ小さいのに地域社会のために一生懸命
お手伝いをする児童、あるいは戦地で大けがをして
帰還し、リハビリに懸命に励む兵士の話題などなどです。
こうした内容に私は大きく心を揺さぶられます。

涙が出そうになるときというのは、通訳現場だけではありません。
通訳業務の後、ほんのささやかな光景に大いに感動して
目頭が熱くなることがあります。同時通訳という緊張状態から解放される
ゆえんかもしれません。

たとえば先日のこと。いつものように早朝シフトを終えて
駅へ向かっていました。ちょうど駐車場の入り口に
差し掛かったときです。業務用車両が多く出入りするその
駐車場には、いつも複数の警備員さんが誘導しています。
その警備員さんたち誰もが非常にキビキビと動いているのです。
しかも声がけも秀逸。歩行者にわかりやすいのですね。
まさにコミュニケーションの王道という気がします。

そこからは仕事に対する誇りと責任感がにじみでています。
声がけをされた歩行者が無表情かつ無反応であったとしても、です。

私はそうした警備員さんの仕事姿を拝見するのが大好きで、
つい反応してしまいます。お礼をちょっと口にするだけではあるのですが、
心の中では素晴らしき職業倫理のようなものを感じて
大いに感激します。そしてウルウルしてしまうのですね。

朝の同時通訳の後の一コマなのですが、この駐車場前を
通るたびに、仕事とはどうあるべきか、考えさせられています。
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雨の日 [日々の暮らし]

BBCの放送通訳者になったとき、上司から言われたことがあります。
それは天気予報の通訳に関してでした。
英語でたとえfine weatherと言っていたとしても、
「良い天気」と訳さないように、というのです。
「良い、悪い」というのは主観的な言葉です。
通訳者としてそこでそのような言葉を使ってしまうと、
「晴れ=良い」「雨=悪い」という印象を与えてしまいます。
ゆえにfine weatherは単純に「晴天」と訳せばよいのだと
知ったのでした。

とはいえ、朝目が覚めてカーテンを開けるや、外が
曇っていたり早朝から激しい雨、となると気分が滅入る
というのもわかります。「これでは電車が遅れるかも」
「ストッキングに泥ハネが付いてしまう(←私です)」など、
ついついネガティブなことが思いついてしまうからです。
ただでさえ荷物が多い仕事であるのに、さらに傘を
持たねばならないというのも、何となく億劫です。
激しい雨であれば折り畳み傘より長傘の方がベターなのですが、
帰宅時に晴れ上がったとなれば、長傘はかえって荷物です。

ゆえに「雨」というのは何となく敬遠されるのでしょうね。

けれども最近私は雨が好きになりました。

まずは「雨音」。あの音は雨のとき以外、作り出すことは
できません。自然の生み出す音です。
地面に跳ね返る雨粒の音、屋根の上に落ちる音などは、
そのときしか聴くことができないのですよね。

通訳や授業の準備を抱えている日に雨だと、さらに私は
嬉しくなります。と言いますのも、晴天の日に自宅に
引きこもってひたすら準備をしていると、「こんなに
晴れているのに一歩もまだ外に出てない!」と焦るからです。
春や秋、お花の美しい季節に「玄関の扉すら開けずに
夕方になってしまった」というのは私の場合、結構
「損しちゃった」気分になります。

けれども雨天日であれば、「これぞ予習デー!正々堂々と
勉強できる」と気分が上がるのです(変?)。

そう言えば子どもたちが小さいころに読み聞かせた絵本の中で、
雨の日は親子でケーキを作るという描写がありました。
雨だからこそ楽しめることがあると思います。
雨だからこそ勉強や読書が私にとっては一番楽しい過ごし方になっています。
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NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」掲載のお知らせ [掲載]

2020年3月12日放送分の翻訳・解説を担当いたしました。
タイトルは「香港行政長官 支持率最低に」です。

https://www.nhk.or.jp/snsenglish/news/n200312.html

どうぞよろしくお願いいたします。

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「すぐ使える英語表現」更新のお知らせ [掲載]

第219回は throw spaghetti on the wallというフレーズです。

https://www.hicareer.jp/inter/housou/17157.html

どうぞよろしくお願いいたします。

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武者震いはするけれど [仕事]

ニュースの通訳業務をしていると、その内容の80%ほどは
暗い深刻な話題です。事件、事故、天災、テロ、
株が下がった、著名人が亡くなられたなどなど、
ニュースというのはそうしたものを伝えるケースがほとんどです。

BBCに勤めていたころ、fillerという単語に初めてお目に
かかりました。これはニュース番組の構成の際、
少しだけ時間が余ってしまい、そこに埋め合わせのような形で
入れるちょっとした話題のことです。そうした部分に
組み込まれるトピックというのは、当たり障りのないものが
多いようです。クスっと笑いたくなったり、心温まる話題
だったりという具合。暗いトピック三昧の中にこうしたニュースが
出てくると、私などホッとしたものでした。

そう考えると、アメリカのCBS Evening Newsは30分という
短い番組でありながらも、必ず最後にほっこりするような
ニュースを入れています。助け合いの精神、苦境の中でも
希望を抱いて頑張る方の話題など、見る者に希望や勇気を
与えてくれます。CBSの放送通訳業務はブースでたった一人入り、
ひたすら自分だけで同時通訳をするというなかなかハードなものでは
あるのですが、私は最後に出てくるニュースが好きで、
いつも30分間頑張ろうと思いながら続けています。

かつてバブルの頃は地上波のニュースにも放送通訳者を
つける時代がありました。日本語ニュースを英語に通訳する
というパターンです。一方、BBCの英語ニュースもフジテレビで
放送されていましたので、今振り返ってみると「放送通訳付きのニュース」が
とても盛んでした。まだインターネットの黎明期でしたので、
地上波でも海外ニュースを放送する必要性が高かったのですね。

ところで現在、通訳者の名前をテロップで映し出すのはNHK-BSの
海外ニュースと、CBS Evening Newsだけです。かつては
CNNも名前を出している時代がありました。通訳者というのは
黒子ではありますが、自分の名前を画面に出していただける
というのは、責任を明確にするということになります。と同時に、
武者震いするような緊張感の中で通訳をさせて
いただけるというのは、とても光栄なことだと私は感じています。

そうした仕事に携われることに感謝しつつ、
さらに勉強を続けて向上を目指したいと思っています。
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早起きしてラッキー [日々の暮らし]

コロナウイルスが続く中、堀江貴文さんの反応が
注目されていました。「世の中騒ぎすぎ」というスタンスです。
むしろ大切なのは、日々の自己管理であると述べておられました。

堀江さんは睡眠時間をしっかり確保し、日々の
メンテナンスをきちんと意識しているそうです。
ちなみに睡眠時間は8時間とのこと。まずは
体力第一にしているからこそ、精力的に大胆な仕事を
次々とこなしていけるのだと思います。私自身、
通訳の仕事をする上で必要なのは気力体力と思っていますので、
睡眠も大事な要素です。

もっとも私の場合、早朝シフトの日は3時半過ぎの起床です。
ゆえに8時間睡眠の確保となると19時半には寝なければ
いけないのですが、なかなかそれは叶わず。足りない部分は
行き帰りの車内で補うようにしています。

もう一つは日中、どうしても眠くなった場合は無理をせず
机に突っ伏して5分ほど眠ることもあります。
手の甲を枕にしておでこを付けて寝るというもの。
手の骨が結構痛いため、長時間眠ることも避けられます。
長くても30分ぐらいでしょうか。もっとも、おでこには
手の骨がくっきり跡として残ってしまうのですが。

ところで早朝シフト日の早起きの恩恵の一つに、
「沈みゆくお月様を眺められること」が挙げられます。
書斎の西側の窓を開けると、ちょうど沈んでいく
月がよーく見えるのです。まだ世の中も動き始める時間では
ありませんので、ひっそりとしており、空気も冷えています。
そうした中、少しずつ少しずつ月が西の空へ沈んでいく
光景は幻想的です。

早起きしてラッキーです。
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moral duty [英語]

世間がコロナ一色になっている中、それでも仕事に
出かけねばならない身としては公共交通機関を使い、
人のいる場所を通り抜けて出勤せねばなりません。
世の中の多くの方もそういう状況だと思います。
自分の身を守るためだけに自分一人を無菌状態に置くことは
事実上不可能です。池上彰さんもホリエモンも佐藤優さんも
「正しく恐れる」ことを述べておられます。
いたずらに不安を煽ったり、それに振り回されたりするのでなく
冷静に日常生活を送りたいと考えます。

先日のBBC World TVのニュースで、トラベルジャーナリストのSimon Calder氏が
興味深いことを述べていました。コロナにより
ツーリズム業界が大打撃を受ける中、私たちはどのように
行動すれば良いかを説明していたのです。
正しい情報を得ることはもちろん、危険地域に意図的に
行くのでなければ、むしろ今こそ旅をした方が世の中を
支えることになるという内容でした。

その中で氏が使っていたのが、We have a moral duty to
travelというフレーズです。特に私はmoral dutyという語に
惹かれました。訳せば「倫理的な義務」です。

世の中というのはお互いに支え合うことで成り立っています。
社会主義経済ではない以上、一人の消費者の行動が
別の人を支え、社会全体の循環につながるのです。

だからこそ、moral dutyの気持ちを持ち、
情報にも注意をしつつしっかりと行動することが
社会貢献になります。そうしたことが一人一人に求められているのでしょうね。

大切なフレーズをいただきました。
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ユーモアで切り抜けたい! [日々の暮らし]

コロナウイルスの影響により、政府もテレワークを推奨
しています。もっとも私の場合、外での仕事がないときは
自宅で準備や勉強をしていますので、それもテレワークの
一種かしらとも思います。自宅のPC前に座り、仕事相手と
メールで連絡を取り合っているからです。

先日のニュースに興味深い話題が出ていました。
バイオリニストの高嶋ちさ子さんがツイッターに
書き込んだ内容です。

https://www.musicvoice.jp/news/202003080143730/

コンサートがキャンセルされてしまい、半ば自虐的に
「30分説教30万」という料金設定を設けたという内容。
自身のコンサートは30分5万円なのに、お説教の方が
高額設定というのが笑えます。

ちなみにハイ、私も今回のコロナにより、複数の仕事が
キャンセルになりました。この業界、当日の仕事中止であれば
キャンセル料の恩恵を受けられますが、事前通告であれば無収入~。
日程もポッカリと空きました。

一方、ニュースを読むと、今回のコロナで芸術家やフリーランスは大打撃とあります。
職業分野からすれば私もその一員なのですが、今や誰もが
大変な時代。嘆いても仕方ありません。

ということで、巣ごもりしながら借りてきた30冊の本を
読破しま~す!「仕事が無ければ失業中」なのですが、
こういうときこと、ユーモアで切り抜けたいと思っています。
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「通訳者のひよこたちへ」更新のお知らせ [掲載]

「通訳者のひよこたちへ」第435回がアップされました。
タイトルは『正しく恐れる』、
書籍紹介では「富豪への道と美術コレクション:維新後の
事業家・文化人の軌跡」(志村和次郎著、ゆまに書房、2011年)
を取り上げました。

https://www.hicareer.jp/inter/hiyoko/17367.html

お時間がございましたらご一読いただければ幸いです。

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