SSブログ

決断した後どうする? [日々の暮らし]

12月14日の日経新聞別刷りに興味深いことが書かれていました。
「元気のココロ」という連載。執筆者は神田東クリニック院長の
高野知樹先生です。副題は「進む道、決めた後は迷わずに」です。

印象的だった箇所を抜粋します。

「重要なのは決断した後のふるまいだ」

「気持ちの『迷い』は進む道を良くしていく力をそぎ落とす」

高野氏はスタンフォード大学のクランボルツ教授の
概念を紹介しています。「偶発性」の提唱で知られており、
偶発性を招く上で大切なのは以下だそうです:

1.好奇心
2.持続性
3.楽観性
4.柔軟性
5.冒険心

「うまくいく」と心の中で信じつつ、上記の5つを大切に
することで前に進めるのですね。

私は通訳の仕事を始めるまで、迷ったり愚痴を言ったりという
タイプでした。一人っ子だったこともあり、実家にいたころは
母を相手に数時間、グチグチグチグチ(以下省略)語り
続けたこともあります。結局堂々巡りをするだけで抜け道無し、
ということなどしょっちゅうでした。

しかし、通訳業に携わるようになると、「訳語が出てこなかった」
「誤訳をしてしまった」「直前で大量の資料」
「内容がチンプンカンプン」など、それはそれは
色々なことが生じてずいぶん心身ともに鍛えられました。

現場で失敗してしまった場合は誠意をもって最大限の改善策を
考え、対処していくしかありません。それを繰り返すうちに、
私自身、通訳の勉強をする上で「愚痴を言うぐらいなら勉強だ!!」と思うように
なりました。悩む時間はもったいなく、迷っているぐらいなら
英文1パラグラフで良いから音読した方が次につながると
思っています。

上記の5つを見てみると、通訳というのは「好奇心」を満たす仕事であり、
たとえ訳語が出てこなくても「持続性」を維持することに意義があり、
現場に立った以上は何とかなるという「楽観性」も必要であり、
突発的な事態になっても「柔軟性」で対応するものなのですね。
そして「冒険心」を楽しむことも欠かせません。

5つのキーワードだけをとらえて自分の仕事に当てはめてしまいましたが、
これもまた「冒険心」のなせる業なのかもしれません。

(「NIKKEIプラス1」日経新聞2019年12月14日土曜日)
コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。