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「通訳者のひよこたちへ」更新のお知らせ [掲載]

「通訳者のひよこたちへ」第423回がアップされました。
タイトルは『曲で涙する』、
書籍紹介では「ビジュアルストーリー 世界の秘密都市」
(ジュリアン・ビークロフト著、大島聡子訳、
日経ナショナルジオグラフィック社、2019年)を取り上げました。

https://www.hicareer.jp/inter/hiyoko/16701.html

お時間がございましたらご一読いただければ幸いです。

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追悼・中村哲医師 [日々の暮らし]

今年の秋から冬にかけて、私自身が影響を受けた方が相次いで
お亡くなりになりました。人の命は順番であるとは言え、
尊敬していた方の訃報というのは本当にさみしいものです。
けれども遺された者がその方の遺志を継いでいくというのも
大切だと考えます。

アフガニスタンで長年尽力された医師の中村哲先生。
私も以前、ご著書を拝読したことがあります。
今回の事件の根底にあるのは貧困から来る政府や周囲への不満であり、
それがこのような悲劇へと飛躍してしまったのだと私は
思っています。以前私は授業の中で「テロ・貧困・伝染病のうち
一番喫緊の課題は何か?」と受講生に尋ねたことがあります。
色々な反応がありました。3つどれもが即時に対応をせねば
ならぬものだとは思いますが、貧困や格差というのは
残念ながら人を変えさせてしまう悲しさをはらんでいると考えます。

中村先生のおことば。新聞では色々と紹介されていました。
その中でも特に心に残ったのが次の言葉です:

「一隅を照らす」(たとえ片隅であっても、
自分がいる場所でできることを精一杯やる)

私はこの言葉から、埼玉県立浦和高等学校の前校長・
杉山剛士先生が述べられた「世界のどこかを支える人間になる」
ということばを思い出しました。

目の前のことに丁寧に取り組む、その積み重ねがやがて
大きな力となり、世界のどこかを支えることになるのですよね。

生前マリス・ヤンソンスはオーケストラのメンバーに
「今晩のコンサートが皆さんにとってあたかも最後のコンサート
かのように考えて演奏してほしい」と述べていたそうです。
つまり、これも「丁寧に、全力で」ということだと思います。

私自身、日々の仕事においてこのことを大切にしたいと
考えています。

(日経新聞2019年12月5日夕刊)
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