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NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」掲載のお知らせ [掲載]

2019年12月18日放送分の翻訳・解説を担当いたしました。
タイトルは「吉野さん ノーベル化学賞を受賞」です。

https://www.nhk.or.jp/snsenglish/news/n191218.html

どうぞよろしくお願いいたします。

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チョーク界のロールスロイス [日々の暮らし]

先日CNNの放送通訳シフトに入った際、番組の合間に
興味深い動画が流れました。

https://www.youtube.com/watch?v=PhNUjg9X4g8

これはGreat Big Storyという動画提供企業が制作したもので、
世界各地からの珍しい話題や美しい光景などが取り上げられています。
調べたところ、CNNが2015年に始めた事業でした。

今回テーマとなっていたのは「チョーク」。
登場する方々はアメリカで数学を教える大学教授たちです。
日本の「羽衣チョーク」がいかに優れたものであるかを
熱く語っています。

"It's the Rolls-Royce of chalk"と語る先生もいれば、
「日本から誰かにわざわざ持ってきてもらう以外に
手に入れる方法がなかった」と述べる研究者もいました。
「このチョークを使うことでエネルギーが沸き上がる。
自分に自信が出てくる」と語っている先生もいます。
数学界では「羽衣チョーク」がちょっとした社会現象に
なっていたそうです。

ところがこのチョークを作っている羽衣文具は後継者不在により、
2015年に自主廃業を決めました。これを知ったアメリカの数学者たちは
慌ててチョークの「爆買い」をしたそうです。
結局、羽衣文具はチョーク生産技術を韓国メーカーに
譲り渡し、廃業となりました。

私はこの動画で初めて羽衣チョークのことを知りました。
単なる「書くための道具」にとどまらず、アカデミック界を
うならせたチョークを作っていた会社が愛知県春日井市に
あったのです。廃業は残念なことですが、こうして
動画で取り上げられ、語り継がれていることは素晴らしいと
感じました。

ちなみに生前のマリス・ヤンソンスは自らが率いていた
バイエルン放送交響楽団を「まるでロールスロイスを
運転しているようだ」と絶賛していました。
今回のチョークの動画で「ロールスロイス」という言葉が
出てきて、ヤンソンスを思い出したのでした。
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