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新書まつり [日々の暮らし]

私が指導しているクラスでは「新書まつり」という活動をしています。
「まつり」という名称にしたのは、明治大学・齋藤孝先生の本から
拝借したものです。学生に「課題」というと「わっ!大変」という
反応が返ってきそうですので、ハードな宿題も「課題」ではなく、
「祭り」にしてしまおう、という発想です。

新書まつりのルールはいたってシンプル。
毎週1冊「新書サイズの本」を読み、実物を持参して授業へ。
グループになり、読んできた本を見せながら感想を30秒で発表する
というものです。新書のジャンルは問わず、洋書の新書サイズ本も
OKにしています。例えばOxford University Pressから
出ているVery Short Introductionシリーズなどはその一例です。

https://www.oupjapan.co.jp/en/academic/vsi/index.shtml

具体的な読書方法もゆる~く設定しています。

1.斜め読みOK。つまらなければ別の本を選ぶ
2.とりあえず表紙から裏表紙まで「空気を入れる」ごとく読み倒す

大事なのは、「一字一句をじっくり読むこと」ではなく、むしろ
その反対です。「とにかく一冊の最終ページまでに素早く目を通す」ことなのですね。

この活動には理由があります。それは、通訳者というのは
すべての本や資料を丹念に読む時間がないからです。
斜め読みを自分に許すこと、読むスピードを上げること、
読む量を増やすことでたくさんのインプットをすることが
この新書まつりの真の目的なのです。

ところで先のOUPのVery Short Introductionシリーズですが、
ページ数こそ日本の新書より少ないものの、
活字はうーんと小さく、行間もびっちりです。
私にはVery Longという感じですね。けれどもこのシリーズは
一般読者や大学学部生向けに書かれており、索引や参考文献も
充実しています。おススメのシリーズです。
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