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読書記録:「自省録」 [日々の暮らし]

中曽根康弘著、新潮文庫、2004年

過日亡くなった中曽根首相の自伝。初版は平成16年の単行本。

一番読みたかったのは「不沈空母」発言について。以前から私はこの
件について中曽根氏自身がどうとらえているか知りたいと思っていました。

当時、中曽根氏の発言に対して通訳者が用いたことばについては
すでに色々なところで歴史的検証もなされています。

ちなみに通訳者というのは、常に瞬時の判断を迫られます。
この語にするか、それとも別のことばにするかを
一瞬にして決断しなければいけません。迷う暇はなく、
良い意味で腹をくくっていないとこの仕事は務まらないのですね。
そのような観点からこの「不沈空母」問題を考えると、
話者である中曽根首相のイイタイコトをくみ取ったうえでの意訳というのは、
決して間違った行為ではないと私は考えてきました。

件の箇所を読んだところ、中曽根氏は次のように綴っていました:

「誰が通訳にあたっても、私の発言そのものが断固たる強い調子ですから、
結果はそう違わなかったと思います。」(p136)

****

本書についてその他、印象的だった箇所は、
サッチャー、レーガンといった往年のリーダーたちとのエピソード。
実に面白かったです。あの時代も激動でしたが、今と比べると
まだ政治家たちがどっしり構えていたなあと思います。

解説ページは橋本五郎氏が執筆。中曽根氏はかつて橋本氏にこう述べたそうです:

「権力、とくに政治権力は、本来、文化に奉仕するものです。」(p323)

昨今の国際ニュースを通訳しながら、リーダーとはどうあるべきか
改めて考えさせられた一冊でした。

自省録

自省録

  • 作者: 中曽根 康弘
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/06/26
  • メディア: 単行本



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巣篭りで達成できたこと [日々の暮らし]

検索したら「コロナ巣ごもり」「巣ごもり消費」ということばが
既にお目見えしていたのですね。びっくり。

では、我が家はというと、こんな感じでコロナ自宅待機を機に
色々と導入してみました:

1.自転車専用メーター
これまでずっと欲しいと思っていた自転車用のメーター。
走行距離や速度などが分かるアイテムです。
ただ、私の付け方が不器用だったのかうまく作動せず。
懇意にしている自転車屋さんに助けていただきました(感謝)。
今や買い物や仕事のために最寄り駅まで使う自転車が
ささやかな楽しみにとなっています。ちりも積もれば山となる
走行距離。ということで励みにしています。

2.自動車用のアナログクロック
フロントパネルにはデジタル時計があるのですが、
ざっくりと時間を見るにはやはりアナログ時計。
通販で小型タイプを買いました。
ずっと時計のことが気になっていたので、
思い切って買えたのも巣ごもりのおかげです。

3.タオル総取り換え
本来であればお正月に総取り換えすれば良いのでしょうけれども、
なぜか毎年その機会を逸するという・・・。
端のほつれもいよいよ気になってきたので、
こちらも大々的に入れ替えました。気分良し!

4.ベランダ用のサンダルも
これも「ま、気にしなければ気にならない」アイテムの一つ
なのですが、よーく見るとボロッ!!「お客様がご覧になられたら
どう思われるか?」という基準でシビアに見て、
ハイ、新調しました。

5.シャワーヘッドの交換
これも入居以来ずっと同じものを使ってきており、
まだまだ現役・・・。ではあるのですが、賃貸で
リフォームができない分、せめてシャワーヘッドぐらい
おしゃれ&渋いデザインに。ということで、
ステンレス製のものに取り換えてみました。
おお~、ホテルのよう(せめて気分だけでも)。

こうして改めて眺めてみると、要は
忙しさにかまけて「風景と化したアイテム」は本当に
長年見て見ぬふりをしてきたのでしょうねえ。
巣篭りがとても良いきっかけとなりました。

・・・ちなみに新調したアイテムがある一方、
「ん?この1リットルペットボトル。
筋トレに使えるかも」ってことで
思いっきりリユースして夕方の自宅ジムで使っております。
リサイクルの工夫もまた楽し。

あ、ペットボトルは英語でplastic bottleです。
PETはpolyethylene terephthalate (ポリエチレン・テレフタレート)の略です。
スペルがややこしくて溜息・・・。
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