デイユース

学校の長期休暇が始まりました。小中高校はおおよそ先週あたりで
一学期目を終えています。一方、大学はまちまち。私が
指導している大学は8月のお盆まで授業があります。

そうなると困るのが、どこで私自身が仕事準備をするか、
ということです。

家族4人で暮らしている場合、残りの3人が夏休みモードに
なっていたとしても、私は8月の半ばまで気が抜けないのです。
授業準備だけではありません。レギュラーの原稿や
臨時のエッセイやコラム執筆なども控えています。

これはひとえに私の「習性」でもあるのですが、
私の場合、静かな環境でないとどうしても集中できません。
おそらく同時通訳をやる際、防音部屋で外部の音をシャットアウトし、
今目の前に展開されること（言葉）に全神経を傾けて
集中する、という仕事を長年続けてきたからかもと思っています。

よって、たとえ居心地の良い自宅であったとしても、
何となく他人の気配がする中で執筆をするというのは
私にとってかなり難しくなってしまうのですね。
もちろん、通訳者みながこうであるというわけではありません。
むしろどんな空間でもどれほど騒がしくても集中できる人の
方が多いのだと思います。

授業準備の教案を練ることを始め、翻訳などをしていると、
頭の中に次々とことばやアイデアが浮かび上がってきます。
これらを集中した状態で私は書き留めたいと思うのですね。
でも途中で仕事部屋に家族が入って来たり、あるいは
外から選挙カーや物販車の大音量拡声器からの音が
聞こえてきてしまうと、頭の中に浮かんだものが消えてしまうのです。

困ったものです、我ながらこの習性には。

でも、これも自分ということでありのままを受け入れるしか
ありません。「今から大音量の中でも耐えられる
トレーニングをしまーす」というには、時すでに遅し（？）
という気もしています。

ならばどうするか？

これはもう、自分として最適な場所を探すしかありません。

かつてはカフェや大学図書館などを利用していたのですが、
今はコロナで図書館は閲覧エリアが使えず、
カフェも座席数が減っており、しかも丸一日占領するには
引け目を感じます。

そこで先日、思い切ってビジネスホテルのデイユースを
使ってみました。

多少私にとっては予算オーバーと思えたのですが、
いざ利用してみたら快適この上ないこと！！
なぜもっと早く使わなかったのかと悔やまれるほどです。
ホテルの場合、窓も二重になっており、仮眠を取ることもでき、
食べ物の持ち込みもOK。

お陰さまでこの日私は、数日分の仕事をデイユース6時間の間に
全て完了することができたのでした。

今年の夏は海外旅行にも行けないわけですし、
その予算をデイユースに回そうかしらと大真面目に思っています。