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「すぐ使える英語表現」更新のお知らせ [掲載]

第234回は chip away at ... (~をなし崩しにする)というフレーズです。

https://www.hicareer.jp/inter/housou/19396.html

どうぞよろしくお願いいたします。

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なぜ仕事に感謝したいか [仕事]

以前読んだ本の中に、興味深い記述がありました。
人に対するとらえ方に関してです。

「人の印象は最初の数秒で決まる」とよく言われますよね。
それに含まれるのが、「その第一印象」と
「自分が過去に出会ってきた人たちとの関わり」なのだそうです。

具体的に見てみましょう。

たとえば昔、仲が良かった人がいたとします。
時を経て、その人にそっくりな人が現れた。

そのような場合、その新たな人への印象は
実に良いものになるのだそうです。
実在の仲良しだった友達でなくても、たとえば
「自分が好きなアーティストと似ている」
という場合も、やはり印象を良くするとありました。

一方、その逆も然りなのだそうです。

過去に仲が悪かった人がいた。
後の人生で、その人の風貌や話し方に酷似した人が
現れた。

この場合、たとえ後に出会った人が良い人であったと
しても、第一印象は芳しくないのだそうです。

ところで世の中には「物事をよく記憶している人」と
「切り替えてあっさり忘れるタイプ」があると思います。
これは持って生まれた性格・気質もあるでしょうし、
その人自身がどのような人生経験を積んできたか、
あるいはどういった書籍や人との出会いを通じて
価値観を変えていったかによりけりだと思うのですね。

私の場合、大学卒業ぐらいまではウジウジ・ネチネチ
考えるタイプでした。

けれどもその後、色々と自分の力ではどうにもならないことに
遭遇したり、その一方で素晴らしい人生の先輩や
書籍に出会うことができて、「人生は一度しかない」
という価値観ができてきたように思います。

生きていれば誰でも大変なことに出会います。
自分に非が無いように思える中、他者からひどいことを
されたとショックを受けるケースもあるでしょう。

そのような場合どうするか?

「癒しの時間を自分に許して気持ちが少しでも
前向きになれたならば、残された自分の人生をフルに生きる」

あるいは、

「前進はし続けるものの、相手へのわだかまりを
抱き続けて『許すけれども忘れない』とこだわり続ける」

おそらくこの2つになってくると思います。

通訳という仕事をしていて良かったこと。

それは、

「1秒前に訳したことを忘れてしまうぐらい
次から次へと文章を訳さねばならない」

という業種であることです。つまり、いったん「過去」に
なった英単語について、いつまでもグチグチしていられない、
そのような業種なのですね。

かつての私の性格を振り返ってみると、通訳という仕事に
ありつくことができたのは、私の価値観を改善させる上で
本当に良かったとしみじみ思います。仕事に私は
救ってもらったと思えるのです。

だからこそ余計、仕事を通じて世の中のお役に立ちたいと
思います。
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そびえる壁を前にしたとき [日々の暮らし]

日経新聞・日曜版の中ほどに掲載されているのが
The Styleというページです。グルメやファッション、
文化などの情報を載せており、抜き取り可能な紙面となっています。

中でも私のお気に入りはインタビューのページ。
18日にはJ・フロントリテイリングのトップ、山本良一氏が
出ていました。

山本氏は学生時代、バスケで活躍されたそうです。しかし
明治大学のバスケ部は当時、主力選手が卒業してしまい、
弱体化するのが目に見えていたとのこと。
そうした中、山本さんは主将に就任したのでした。

OBたちに、山本さん世代ではもはや試合に勝てるわけがないと
厳しい言葉を投げかけられる中、山本氏はむしろ
気持ちを奮い立たせたそうです。そして、練習や
トレーニングメニューなどに工夫を施し、
インカレでは3連敗を達成しました。

山本氏にとって、

「そびえる壁が高ければ高いほど、
闘争心をかき立てられた」

とインタビューを担当した河野祥平記者は綴っています。

「壁」の高さ、というのは人それぞれですよね。
他者にとっては容易に克服できそうなものでも、
自分にはとてつもなく厳しい壁が目の前にあり、
ひるんでしまう、ということが人生にはあると思います。

一方、人生経験を積んできた大人からすれば
答えがわかっていることも、子どもであればなかなか
それが思いつかない、というケースもあるでしょう。

つまり、自分にとって未知の課題というのは、
取り組む上では非常に気が重いですし、
自分の力だけでは克服できないように思えてしまうことも
あるのですよね。

でも自分の人生である以上、そこから逃げることは
残念ながらできません。どれほど素晴らしいアドバイスを
下さる方がいたとしても、その方が私の代わりに
私の人生を生きることはできないのです
(あ、これは英語学習とまったく同じですよね・・・!)。

そうなると、どれほど大変そうな課題であったとしても、

「自分は今、これを人生勉強の新たな『お題』として頂いた」

「逃げずに真正面から取り組めば、必ず自分なりの
最適解は出てくる」

「だから、決して言い訳をせず、自棄にならず、
取り組んでみよう」

と信じて一つ一つを丁寧に取り組めば、きっと
先は見えてくると思います。

通訳者デビューしたずいぶん前、私は未知の分野の
会議通訳を前に途方に暮れたことがありました。

あまりにも難解分野の仕事を請け負ってしまい、
業務の前日にキャンセルの電話をエージェントにかけたほどです。
今のようにメールも携帯電話もありませんでしたので、
エージェントの電話はもちろん誰も出ず。
今にして思うと、本当にしり込みし通しの前夜だったのですが、
「誰もスタッフがいない!ああ、もうこうなったら
やるしかない」と腹をくくれたのです。

そして実際、当日にその通訳をやってみたところ、
緊張はしましたが、自分の想像を絶するような高難易度では
なかったのですね。

そのおかげで、私はその分野の仕事を一つ、経験として
頂くことができたのでした。

人生の課題もこれと同じだと思います。

ひとつ、そしてまたひとつ。

この繰り返しなのですよね。

(日本経済新聞2020年10月18日)
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NHK「ニュースで英語術」掲載のお知らせ [掲載]


2020年10月21日放送分の翻訳・解説を担当いたしました。
タイトルは「日本人観光客がマチュピチュを"独り占め"」です。

https://www.nhk.or.jp/gogaku/news/2010/21.html

どうぞよろしくお願いいたします。

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ドメイン名で遊ぶ [日々の暮らし]

通訳という仕事柄なのでしょう。略称を見ると
ついつい正式名称が知りたくなります。
たとえばNATO・北大西洋条約機構、WFP・世界食糧計画、
WTO・世界貿易機関、という具合です。

他にも航空会社のアルファベット二文字の略称も
気になります。KLはオランダ航空、BAはブリティッシュ・エアウェイズ、
NHは全日空ですよね。

先日の事、日経新聞が見開きで「2020世界ドメイン紀行」
という記事を掲載していました。ドメインとは、
ホームページのアドレスの最期についている.jpや.uk
という、あの文字です。

トップバッターは.acで、南大西洋の島、
アセンション島です。そして最後は.zwで
こちらはジンバブエとなります。
「南極」にもドメイン名があり、.aqです。

私のイニシャルのssは南スーダン。
では著名人はどうでしょう?

野口英世はホンジュラス(.hn)
明石家さんまはサウジアラビア(.sa)
ヘレン・ケラーは香港(.hk)

などなど、ランダムに想像しながら国名を調べると
実に楽しくなってきます。

専門サイトもあるようです:

https://sekai-domain.jp/

なお、ドメイン(domain)の語源は古フランス語の
demeine(領土)で、大元はラテン語のdominium(主人)が
domainに変形したと電子辞書には出ています。

皆様もよろしかったらドメイン名で遊んでみてくださいね。
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「通訳者のひよこたちへ」更新のお知らせ [掲載]

「通訳者のひよこたちへ」第464回がアップされました。
タイトルは「やらないことを決める」、
書籍紹介は「ハーバードの人生を変える授業」
(タル・ベン・シャハー著、成瀬まゆみ訳、だいわ文庫、2015年)
を取り上げています。

https://www.hicareer.jp/inter/hiyoko/19331.html

お時間がございましたらご一読いただければ幸いです。

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変化を楽しむ [日々の暮らし]

今月も嬉しく手に入れた東京メトロのフリーペーパー
「メトロポリターナ」。応援している元新橋芸者・
千代里(ちより)さんのエッセイもすでに第59回目と
なっています。

今月のテーマは「学び続けること」。
かつて千代里さんがお世話になった、80歳過ぎの
お姉さんのことを振り返っておられます。

芸者さんの世界では大ベテランになると、
身の回りをお世話してくれるお手伝いさんがつく
のだそうです。ところがそのお姉さんのお手伝いさんは、
高齢を理由に辞めてしまわれたとのこと。
それを機に、お姉さんは自分の家事をその齢にして
初めて自分でするようになったのだそうです。

たとえばお洗濯やお料理などがその一例でした。

でもそのお姉さんはめげることなく、むしろ
楽しみながら一つ一つチャレンジしておられたそうです。

「洗濯も料理もできない自分に[×]をつけるのではなく、
『いまの自分に何ができて何ができないかを把握して、
自分のペースで挑戦する。できるようになったことも、
まだ出来ないことも含めて楽しむ』という道を選んだ」

このようにされていたと千代里さんは綴っています。

ちなみに私も家事においては不得手があります。
たとえばお料理などはその最たる例です。
美味しいものを頂くことは好きですが、
手の込んだお料理を作ったり、時間をかけて下ごしらえから
始めたり、ということが苦手なのですね。
せっかちな性格ゆえなのか、それ以上に通訳の勉強を
している方が楽しいと思うからなのか、色々と
要因はあるのかもしれません。

よって、私がお料理を作ると、なぜか味がイマイチ
ということも少なくないのですね。

でも、だからと言って「できない自分」を否定しては
先に進めません。要は英語学習や通訳同様、
数をこなして練習あるのみ、なのです。

「ほかの人がとっくに知っていようとも、それは自分の
成長とは関係ない。自分がそれを知り、それによって
どう変化するのかが大事」と千代里さんは述べています。

変化を楽しむこと。

最初のうちは思った通りにいかず、気持ちがへこむかも
しれません。でも、続けていれば変わっていくのですよね。

その「変化」を「自分の成長」ととらえて、私も
前に歩みたいと思っています。

(「メトロポリターナ」2020年10月号)
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「新書まつり」 [仕事]

過去数年間、私は指導している場において「新書まつり」
という活動を取り入れてきました。これは明治大学の
齋藤孝先生の指導法からヒントを得たものです。

内容は、毎週1回、学生たちに本を読んできてもらい、
それについて授業で30秒間の日本語スピーチを
させる、というもの。「新書」とあるのは、
講談社現代新書や岩波新書などの「学生にとって
読みやすい分量の本を読んでもらう」という狙いがあるためです。

この活動を取り入れた当初は新書に限定していたのですが、
近年は種類は問わず、マンガでも写真集でも絵本でもOKに
しています。また、リアル本でも電子書籍でも可、ということにしました。

授業後は私に数百字のレポートに内容をまとめて
提出してもらい、この活動は終了です。

このアクティビティで私が学生たちに伝えて
いることがあります。それは、

1.すべて大真面目に読まなくて良い。むしろ、
ざっと読み流すことを自分に許してほしい。
そうすることで「読書」に対するハードルを下げてほしい

2.つまらない本であればそれはそれで構わない。
30秒スピーチで、どこが退屈だったかを伝えるのでも良い

3.この活動を機にどんどん本を読んでほしい。
グループ内の他学生の興味分野にも関心を抱いてほしい

この3点です。

こうして数年、この活動を続けてきたのですが、
実は私にとっての最大の愉しみというのは、
学生たちが提出してくれる読書レポートなのですね。

どの学生も若い感性で自分の取り上げた本について
綴ってくれるのです。瑞々しい文章で実に読みごたえがあり、
これをチェックしてフィードバックする作業は私にとり、
本当に幸せなひとときです。しかも最近は学生たちが
締切より大幅前倒しで提出してくれるようになり、
嬉しい限りです。

おそらく私が大学で教えていなければ、こうして若い人たちの
観点を知ることはできなかったでしょう。
ですので、学生たちには本当に感謝しています。

ちなみに私が担当するのは通訳やメディア英語の授業です。
新書まつりはあくまでもウォームアップの活動なのですが、
「他学生の関心分野からヒントを得るのも
知識や教養を広める上で大事であり、それは通訳をする上でも
非常にためになること」と私はとらえています。

この活動はこれからも続けるつもりです。
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宮本亞門さんのことば [日々の暮らし]

日経新聞の日曜版。
かつては読書欄が掲載されており、毎週私は
それをじっくり読むのが楽しみでした。
数年前に読書欄は土曜日へ移行。代わりに
日曜日にお目見えしたのがThe Styleというページです。
数ページにわたるもので、新聞紙の色も若干
白くなっています。高級感漂う紙面です。

10月11日に掲載されていたのが演出家・宮本亞門さんの
文章でした。

宮本さんはお母様を21歳の時に亡くされています。
生前「本場で本物を求めなさい」とお母様に言われ、
その言葉を遺言のようにして没後まもなく
ニューヨークへ渡ったのだそうです。

そこで宮本さんが目にしたのは、夢を抱いてダンスの
レッスンに励む世界各国からの留学生でした。
そうした姿を見て宮本さんは、

「大丈夫!夢はいつかかなう」

と思われたのだそうです。

そう信じることで「自分を鼓舞して汗を流した」と
綴っておられます。

コロナがまだまだ続いています。秋前には一段落すると
春先にはとらえていたのが、今一つ先が見えない中
寒い季節が目の前に迫っています。

心に不安を抱いておられる方もいらっしゃるでしょう。

あるいは、日常生活において何らかの困難に直面し、
八方ふさがりと思えてしまう方もおられるかもしれません。

でも、そのようなときこそ、

「大丈夫!いつかは切り抜けられる」

と自分に言い聞かせること。

先が見えない分、そのような言葉を口にすることすら
気が遠く思えてしまいますよね。でも、だからこそ、
あえて自分で声に出して、自分を励ましてみる。

それを毎日続けることが、先へ歩む勇気につながると
私は思っています。

(「ニューヨーク、生の興奮を再び」宮本亞門、
日本経済新聞2020年10月11日)
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では、自分との約束は? [日々の暮らし]

昨日のブログで「時間を守る、約束を大事にする」という
内容について書きました。

人との約束を大切にすることは、社会的信用に
かかってきます。

たとえば原稿の締め切り。

私は生来のせっかちさがあるという理由もあり、
依頼された原稿の締め切りは、なるべく前倒しで
提出したいと思っています。これは、「〇月〇日締め切り」
ということが頭の中にず~~~~っとあると、
気になって仕方が無いからです。

「早く原稿書かなくちゃ」

「でも、こちらの仕事(家事、プライベート、SNSなどなどなど)も
やらないといけないし」

という具合で、頭の中が葛藤(?)してしまうのですね。
非常に脳内がウルサクなります。

そのような状況を脳みそ内ではびこらせるぐらいなら、
さっさと気になる原稿を書いて納品してしまう方が
気持ちの面では楽になるなあと思うのですね。

でも先日、とあることに気づきました。

「自分は仕事や他者との約束を大事にしたいと思っている。
でも、自分との約束はどうなのかな?」

こう思ったのです。

自分との約束とは、すなわち「自分で自分を幸せな状態に
置くこと」です。

私の場合、せっかちさや頑張りなどに自己達成感(?)や
自己肯定感などを感じてしまうと、ついつい自らの
心身の調子を度外視して、「やることリスト」の項目を
優先させる傾向があります。

つまり、手帳に書かれたTO DO LISTにチェックを入れることが
最優先になってしまう。くたびれているにもかかわらず、
それらをこなすことが至上命題になってしまう。

そのような状況になってしまうのです。そしてどうなるか?

「疲労困憊」です。体力的に疲れてしまい、そうなると
今度は心もクタクタになってしまうのですね。
これが悪化すると、悲観的になり、愚痴っぽくなり、
ネガティブスパイラルに陥ります。周りとの関係にも
影響が出てしまうでしょう。

これで良いはずがありませんよね。

よって最近は、自分との約束、すなわち

「自分で自分を幸せな状態に置くこと」

をまずは大切にしようと思い始めています。
もちろん、自己中心になってはいけませんが、
他者や他項目のために自分をとことん疲労困憊させるのは
控えようと思う次第です。

何事もバランスなのでしょうね。
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