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「迷わない」ということ [日々の暮らし]

日経新聞で不定期で連載されているのが、
サッカー日本代表・岡崎慎司選手のコラムです。
「満身創意」というタイトルです。

現在はスペインリーグでプレー中の岡崎選手。
ゴールを決めたいと思いつつも、なかなか得点に
結び付かないことを岡崎選手は先日のコラムで綴っていました。

スポーツや芸術あるいは通訳の世界というのは
本番が勝負です。そして、その本番に至るまで、
沢山の練習(通訳であれば学習)をすることになります。

ただ、通訳者とスポーツ選手の大きな違いもあります。

通訳の場合は、学んだ分だけ本番で訳出できる可能性は
高くなります。勉強をしても「し過ぎる」ことは
決してありません。むしろ学びを大量におこなえばおこなうほど、
良きパフォーマンスや訳出につながるのですよね。

一方、スポーツ選手の場合は相手がいますし、
サッカーであればチーム競技ということになります。
よって、本人がいくら努力を積み重ねていたとしても、
サッカーの場合は必ずしもゴールにつながるとは限りません。
それが大変なことと言えるでしょう。しかも沢山の
ファンやマスコミが見ています。通訳者も見られる(聞かれる)職業
ですが、スポーツ選手の方がとてつもないプレッシャーだと想像しています。

岡崎選手は、次のように綴っています:

「次の試合に向けた練習が始まれば、
自然と気持ちの整理はつく。」

「今季このチームで僕がやるべきことは明確に
しているので『迷わない』と決めている。
こういう時こそ悲観的にならず、
やり続けてきたことをやり続けるだけだ。」

通訳の仕事をしていると、「あの単語も訳せなかった」
「ここも拾えなかった」と、一人反省会で
落ち込むことがあります。でも、「次の仕事」を控えていれば、
あとは反省材料を糧にして、次へつなげるのみです。
岡崎選手同様、私も「次の業務」のおかげで、
気持ちの整理ができてきたなあと思います。

過去は振り返ってもどうにもなりませんよね。
だからこそ「悲観的にならず」、淡々と歩み続けることが
大事なのだと改めて感じました。

岡ちゃんの言葉に感謝です。

(2020年9月30日 日経新聞夕刊)
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