いつ読む？

敬愛する精神科医・神谷美恵子先生が勧めておられた
数多くの本の中でも、私に大きな影響を与えてくれたのが
ヒルティの「幸福論」です。

特に印象的だったのが、ヒルティの「朝の過ごし方」でした。

いわく、朝の貴重な時間を新聞読みに費やさない方がよい、
というのですね。

これは、「思索に使える朝に、世の中の煩わしい出来事を
知ってしまわない方がよい」という趣旨から来ています。

なるほど、そうですよね。世間で起きている事件や事故、
ゴシップなどを新聞から知ることにより、クリアな状態の
朝の脳がそちらに行ってしまうのはもったいないと私も思います。

今の時代であれば、「起床直後にニュースばかりを
見ない方がよい」ということだと思います。もっとも、私のように
仕事柄ニュースをチェックすることが必要という人も
いると思いますので、そのあたりはバランスということで。

ちなみに私自身は、「起床→日記記入→読書→ニュースサイトのチェック」
というサイクルを維持するように心がけています。

さて、先日のこと。ふと考えたことがありました。
それは、

「自分の心がかき乱されるかもしれない文章を
読まねばいけない場合、いつ読むか？」

という疑問です。ざっくりと選択肢を考えると、

１．朝一番
２．午前中
３．午後
４．夕食前
５．夕食後
６．就寝前

です。早速、長所短所を見てみましょう。

１．朝一番
長所：いやなこともエネルギーのある朝一番に取り組める
短所：朝からいやな気分になり、一日が台無しになりそう

２．午前中
長所：とりあえず朝ごはんも食べてスタミナはあるので対処できそう
短所：いやな気分が午後までもつれ込むかも

３．午後
長所：昼食も食べたし、対処はできそう
短所：午前中の疲労が出てくる時間帯なので、やはり心がかき乱されるかも

４．夕食前
長所：仕事も終わったあとなので、気持ち的に対処はできそう
短所：一日の疲れもピーク。夕食前で空腹。イライラするかも

５．夕食後
長所：おなかもいっぱいなので対処できそう
短所：疲れは出ている時間帯

６．就寝前
長所：眠いので、たとえ嫌な内容でも眠気が勝るから気にせず寝られそう
短所：内容によっては気になって目がさえてしまい、寝不足になる

先日私は、とある文章を「１．朝一番」に目にしました。
自分では「たっぷり寝たし朝食もとったから対処できそう」と思っての
上だったのですね。しかし結果はと言うと、「朝からいやーな気分となり
仕事への道中、鬱々してしまう」という状況に陥りました。
それで反省したのです。

その結果、私の性格からすると、「大変なこと」や「もしかしたら
自分の心がかき乱される恐れがある文章」を目にしなければならない場合、

「夕食後」

が一番良い、と思えてきています。

次回そのような状況になりそうな際には、「夕食後」に
持ってくるようにするつもりです。

ちなみにその日は結構心がへこみ、周囲に支えていただいて
元気回復しました（感謝）。でも「ブログのネタ」が一つできたから、
これはこれで良し、なのでしょうね。