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「通訳者のひよこたちへ」更新のお知らせ [掲載]

「通訳者のひよこたちへ」第419回がアップされました。
タイトルは『初心者のキモチ』、
書籍紹介では「地図帳の深読み」(今尾恵介著、帝国書院、2019年)を
取り上げました。

https://www.hicareer.jp/inter/hiyoko/16498.html

お時間がございましたらご一読いただければ幸いです。

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非効率への回帰 [日々の暮らし]

紙の地図や紙辞書、手書きの手紙などが好きな
私にとって、そうした「紙媒体」を称える文章を読むと
とても励まされます。今やデジタル全盛期。最近は私のクラスでも
iPadでノートをとる学生が増えています。
時代の流れであり、さらなるデジタル化は時間の問題なのでしょう。

デジタルにはデジタルの良さがあり、
手書きには手書きの長所があります。
優劣をつけられるものではありません。
あとは個人の好みということになります。

先日の日経新聞に興味深い記事を発見しました。
「ストリーミングは暮らしを豊かにするか」というタイトルです。
最近では月額料金を払うだけで、たくさんの音楽が
配信されるというサービスがあります。
まさに曲のコンシェルジュです。

そう言えば先日、別のフリーペーパーでも
似たような話題を目にしました。
都内の某飲食店が、来客や当日のお天気など様々な要素を
AIで分析し、それに合った曲をBGMで流すのだそうです。

件の日経記事。

大岩佐和子記者によれば、ストリーミングに慣れてしまったが
ゆえに、曲を最後まで聞かずにスキップしてしまったり、
お気に入りアーティストの曲でさえイントロが長く
感じられてしまったりするとのこと。
「作品のありがたみが薄れ、音楽そのものの価値や
アーティストへの敬愛が薄れる感覚すら抱いてしまう」と
綴っています。

そして、このように続けています。

「脳と心は効率的な世界に傾きすぎると、
自然と非効率なものにひかれバランスを保とうとする。」

ゆえにライブ市場が最近盛況である、と書いています。

「スマホで効率的に聴くだけでは物足りなくなり、
手間と時間をかけて実物を体感したくなるからに違いない。」

大岩記者はこのように述べています。

時代というのは効率化しては非効率に戻ることを
繰り返して行くのでしょう。

紙地図・紙辞書の再ブームが待ち遠しいです。

(日経新聞2019年11月10日)
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