SSブログ

文字が読めないということ [日々の暮らし]

先日、とある放送局で通訳をする機会がありました。
本番まで時間があったため、控えの場所に案内されると、
そこの壁には他局の画面がスクリーンに
映し出されていました。

そのうちの2つの画面にはハングルが出ていました。
一つはニュースを放映中で、どうやら韓国の
テレビ局のようです。ロゴを見ると「YTN」とあり、あとで
調べたところ、ニュース専門のテレビ局であることが
わかりました。途中でCMも流れるのですが、
日本と似ているなと思いましたね。
どこのメーカーかはわからなかったのですが、
炊飯器のCMが印象的でした。

それにしても「文字が読めない」というのは、
ここまで情報が入らないのですね。ニュース画面から
「どうやらヒアリの話題らしい」「交通事故かな」
「天気予報は何となくわかる」という具合で、
絵やイラスト以外はまったくわかりませんでした。
情報隔離状態です。

ちなみにスクリーンのうちのもう一つも
ハングルでしたが、こちらは北朝鮮のテレビ局でした。
ハングルが出ているので、韓国の他局かと思ったのですが、
字体が明朝体のような感じで、映し出されていたのも
農業や工業を促進する映像だったのです。それで
北朝鮮なのではと思ったのでした。

さらに見続けていると、ニュースが流れ始めました。
カメラを真正面に見据えてキャスターが話して
いましたので、これで北朝鮮だとはっきりわかりましたね。
また、スタジオの背景セットに描かれた
世界地図も印象的でした。朝鮮半島には軍事境界線が
描かれておらず、一色に塗られていたのです。
北朝鮮が朝鮮半島や韓国をどうとらえているのかが
わかります。

文字が読めないというのは大きな情報格差になりますが、
それでも文字以外から気づくことはたくさんあると
思った出来事でした。
コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。