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新聞がなくなると? [日々の暮らし]

先日、興味深い新書を読みました。
「新聞消滅大国アメリカ」(鈴木伸元著、幻冬舎新書、
2010年)です。今から7年前に出たものですが、
すでに本書に述べられていることは
大きな社会問題として現存していると感じました。

中でも強烈に印象に残ったのは次の部分です。
新聞がなくなると腐敗が進むというくだりで、
著者はプリンストン大学が発表した2009年の
論文を以下のようにまとめていました。

「*報道されないという安心感によって、政府の腐敗が進む

*ジャーナリズムの側も、経営を維持するため資金の
出し手におもねるようになる

*国際情勢を、アメリカの新聞社が独自に取材しなくなり、
国の安全保障が脅かされる

*地方紙がワシントン支局を次々と閉鎖している。
これによって地方の視点から連邦レベルの動きを
見ることができなくなる

*新聞社の閉鎖により、言論の多様性が失われる

*新聞の衰退は、アメリカの民主主義を崩壊させる」

これはアメリカに限らず、新聞が衰退する地域において
生じてもおかしくないと感じます。非常に考えさせられた
一冊でした。
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