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職業病? [英語]


日ごろニュースの仕事をしているためか、
ことばへの反応も時事問題に基づくようです。
たとえば先日のこと。とあるチラシに絵画の情報があったのですが、
そこに出ていた画家名「マティス」の文字を見た途端、
なぜか頭に浮かんだのはアメリカのマティス国防長官でした。

おもちゃの広告に「トランプ」とあっても、思いついたのは
大統領の姿。「カシミール」というインド料理店名を見ても
頭の中では「スリナガル」「インド」「パキスタン」といった
単語ばかりが出てきます。

要は連想ゲームということなのでしょうね。
「軟禁」という単語から思いつくのは「スーチーさん」ですし、
「PPAP」が流行したときは、「TPP」の方が
頭の中を占めていました。

ちなみに「連想ゲーム」は英語でword-associationと言うそうです。
しかもこのようなサイトまでありました!

https://wordassociations.net/en/

お好きな単語を入れてぜひ皆さんも楽しんでみてくださいね!
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偶然のありがたさ [日々の暮らし]

8月もあっという間に終わりつつありますね。
今日は8月30日。1945年のこの日にはマッカーサー元帥が
厚木飛行場に到着しました。終戦直後のことです。
他にも8月30日には富士山測候所が開設され(1895年)、
1855年には九段下に洋学所が設立されています。
「フランケンシュタイン」を著したメアリー・シェリーは
この日に誕生(1797年)、一方、作家の有吉佐和子さんは
1984年のこの日、わずか53歳で亡くなりました。

歴史を振り返る上でよく私が参考にするのが
NHK・ラジオ第一放送の「マイあさラジオ」という
番組で放送される「きょうは何の日」というコーナーです。また、
インターネット上には日付別に記念日を掲載しているサイトが
あります。私はそうした情報に接するのが好きで、
歴史の出来事を知るきっかけにしています。

さて、今年はみなさんにとってどのような夏でしたでしょうか?
私は仕事や家族、読書や趣味など、なるべくバランスよく
過ごすように意識しました。果たしてどこまで達成できたかは
今後の反省課題となりそうですが、その一方で、
宝物にしたくなるような出会いや思い出もありました。

特に大きかったのは、偶然書店で見つけた本に
感銘を受けたこと。そして、これもまた偶然に
尊敬したくなるような方との出会いがあったことです。

このようなことというのは、滅多にないのかもしれません。
自分の意識が研ぎ澄まされていなければ、あっという間に
見逃してしまうこともあり得ます。今年の夏は
色々な意味で、自分の立ち位置や今後の自分の課題について
気付くことができたと思っています。

そのような偶然に感謝しながら、また秋に向かって
日々を大切に生きていきたいと考えています。
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自己暗示 [仕事]

これまでの仕事人生において、たくさんの素晴らしい方との
出会いが私にはありました。上司や先輩、そして年下の方々からも
多くの刺激を受けることができ、本当にありがたかったと
思います。そのような方達のことは今でも時折
懐かしく思い出しては感謝の気持ちを抱いています。

実に多くの方々に刺激を受けてきたのですが、
いずれもそうした方々には共通点があります。
それは自らが携わる仕事を心から愛している様子が
伺えたことでした。

どのような仕事であれ、いつも順調というわけには
いきません。思いがけず大変なことに直面したり、
マンネリ状態になってしまったり、もうやめようかと
思い悩んだりすることは誰にでもあるはずです。
それでもなお、生き生きとその仕事に向き合っている様子を
見ると、私もそうありたいと思わされるのです。

ことばには自己暗示のちからがあると私は考えます。
朝起きて職場に向かうまでの間、
少しでも今日の仕事についてプラスのイメージを
抱きたいと私は思います。たとえ外は大雨で自宅を出るのが億劫に
思えても、あるいは睡眠不足で今日はくたびれているな
と体が訴えていても、それでもなお、今日も頑張ろうと
思いながら自宅を後にしたいと思うのです。

ボヤキというのは、ついつい言葉になって表れてしまいます。
ぼやくこと自体、悪いことではありません。
けれども一言何かネガティブな言葉を言ってしまうと、
そのままズルズルと気持ちも下がってしまうように私は
感じてしまいます。マイナスの自己暗示に陥ってしまいそう
なのです。

だからこそ、「ボヤキ・マインド」がたとえ浮上しても
あえてそれに捕まらないようにして、なるべく
前へ前へ進みたいと思っています。
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コラム更新のお知らせ [各種連載]

「通訳者のひよこたちへ」第320回がアップされました。
『今日もていねいに言葉を発する』というタイトルです。
書籍紹介では、「首里城への坂道」(与那原めぐみ著、
中公文庫、2016年)を取り上げております。

http://www.hicareer.jp/inter/hiyoko/320.html

「放送通訳者直伝!すぐ使える英語表現」
第161回のフレーズはKeep us in the loopです。

http://www.hicareer.jp/english/housou/161.html

どうぞよろしくお願いいたします。
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使わなくなったことば [日々の暮らし]

ことばを生業にしているため、時代と共に
言語がどのように変化しているかに興味を抱いています。
特に面白いなあと思うのが、「廃れてしまったことば」です。

先日のリック・アストリーのコンサートでは
本人が何度もgigという語を使っていました。
最近はconcertの代わりにこの語を使うのかもしれませんね。
興味深いのは、英和辞典と英英辞典における語義の
順番です。ロングマン現代英英辞典では、

a performance by a musician or a group of musicians
playing modern popular music or jazz

と最初に出ています。ジーニアスでは2番目の見出しに、
リーダーズでは5番目の見出しに「生演奏」という
語義が出てきます。

そういえば日本語でも最近は「音楽会」という言葉を
めっきり耳にしなくなりました。広辞苑で引いてみると、
例文として幸田露伴の作品から引用がなされていますので、
古い語なのですよね。

ちなみに「ディスコ」も聞かなくなりましたし、
「アベック優勝」や「アベック」も見なくなりました。
「いいなずけ」「フィアンセ」も同様です。

そう考えると、今流行していることばもあと
数十年経てばレトロな響きになっていくのでしょうね。
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英語をやっていてよかった、と思えるとき [日々の暮らし]

これまで私は何度かロックやポップスの来日コンサートに
出かけたことがあります。数年前にはTOTOや
シカゴ、そしてジャーニーのライブにも行きました。
いずれも1970年代から80年年代に大ヒットを記録したグループです。
あれからずいぶん年月が経ったことを感じます。

どのコンサートも大いに楽しめたのですが、
先日のリック・アストリーのは格別でした。
会場が小ぢんまりとした赤坂BLITZで、ステージがよく見えたことも
幸いしたのでしょう。何よりもトークがとても楽しめたのですね。
他のグループのコンサートももちろんこれまでエンジョイしてきた
のですが、リックのコンサートは、よりパーソナルな
雰囲気が満載でした。

私はどちらかと言うと、昔の歌手でも当時の原曲キーで
歌ってほしいなあと思う方です。年齢を重ねれば
音程が低くなるのは致し方ないのですが、つい
昔の良さを懐かしんでしまうのですね。

けれどもリックの場合、若いころと比べて声に深みが
出ており、実に「聞かせる歌声」になっていたのが
印象的でした。ピッチは下げていましたが、まったく
気にならなかったのです。声のタイプとしては、
ボズ・スキャッグスのようになっていました。

イングランド北部なまりのリックの話はとても楽しく、
あっという間の数時間でした。英語を勉強していて
良かったと思ったコンサートでした。
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「できないこと」を「できること」へ [日々の暮らし]

大学入学時に運転免許をとったのですが、
ずっとペーパードライバーでした。日本の道路、
とりわけ実家周辺の道がとても狭く、
運転するのが怖かったのです。

その後の留学先はロンドンでしたので、公共交通機関で
事が足りました。何より、市中心部の寮から大学までは
歩いて20分ほど。車がそもそも必要なかったのですね。
そして98年にBBCで仕事をしていたときも、
やはり地下鉄や電車で何とかなりましたので、
ますます運転からは遠ざかったのでした。

いよいよペーパードライバーでは済まされなくなったのは、
子どもが生まれてからです。私の中では運転イコール怖い
というイメージがあったのですが、そうも言っていられません。
個人教習を受けて何とか路上デビューはしたものの、
正直なところ、おっかなびっくりで常にハンドルを
握っていました。

そうした状態がその後も続いていたのですが、
ようやくここ1、2年で状況が変わりました。
仕事で定期的に高速道路を運転するようになったからです。

最初はもちろん緊張しました。
目的の出口で降りようと思いきや、実はその出口が
大渋滞であったことに気づかず、ぎりぎりまで行って
割り込ませていただく羽目になったり、
カーナビ無しで迷ってしまったりとハプニング続きでした。

けれども「より快適に運転しよう」と思い立ち、
遅まきながらカーナビとETCを購入したことから、
格段に運転が楽しくなったのです。渋滞情報や
車線変更ポイントなども案内してくれますので、
安心して運転できるのですね。

とは言え、ずっと2車線オンリーの首都高は
敷居が高く、避けていました。けれども
こちらも先日ようやくデビュー。無事運転し終えてみると、
ものすごい達成感です。以来、ここ1か月で何度も
首都高を走るようになりました。

どうも私の場合、「コワイ」という「言い訳」による
食わず嫌いが大きかったようです。
「できないこと」を「できること」にするには、
ちょっとしたきっかけが大切なのでしょうね。
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旅先で必ずおこなうこと [日々の暮らし]

旅先で必ずやることが3つあります。
一つは地元新聞を買うこと、もう一つは絵はがきを
手に入れること、そして三つ目は風景印を郵便局で
押してもらうことです。今回は地元新聞について書きます。

今の時代、すべてのニュースはインターネットがあれば
いつでもどこでも手に入れられます。けれども
やはり俯瞰性・一覧性の意味では紙新聞の方が
サッと情報を手に入れられますので、私はいまだに
紙新聞が好きなのですね。自宅では日経新聞を
定期購読していますが、旅先では地元の新聞を
手に入れます。

地元の新聞を眺めていると、全国紙とは異なる部分に
気付かされます。読者投書欄は地元の人々の投稿が
多く、何が今、その地域で人々の関心を集めているかが
わかります。また、イベント情報も地元ならでは。
数日間滞在するときなど、初日に地元新聞を読むことで、
隠れた(?)名イベントに出かけることができた、
などということもありました。

ローカルな新聞は何となくアットホームな雰囲気。
赤ちゃん誕生のお知らせが写真と名前付きで出ているのも
地元ならですよね。個人情報に敏感な都会では、そうした
コーナーもめっきり減ってしまっています。

先日私は新潟を訪れる機会があり、新潟日報を入手
しました。新聞の題字は歌人の會津八一によるものです。
筆で書かれた「新潟日報」の4文字が威厳を持って
表れているのがわかります。

新潟日報を手に入れるまで會津八一のことは知りませんでした。
調べてみたところ、新潟出身の教育者でもあり、
早稲田大学などで英語を教えていたそうです。
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音と味で思い出す [日々の暮らし]

先日、リック・アストリーのコンサートへ出かけた際、
会場近くにあったシンガポール料理店で夕食をとりました。
シンガポールはかつて「東南アジア青年の船」で
訪問したことがあり、私の大好きな国です。
今まで3回しか訪れたことがないのですが、私の中には
素敵な思い出がたくさん残されています。

そのレストランには現地で頂けるようなメニューが
たくさんありました。この日は懐かしのチキンライスを注文。
早速おいしくいただいていたところ、お隣の席に
シンガポール出身と思しきビジネスパーソンのお二人が
着席しました。店員さんとのやり取りも中国語です。
その雰囲気だけで私自身がシンガポールにいるような感覚を
覚えました。そしてはるか昔の思い出がよみがえってきたのです。

耳から入る音や、お料理の味などによって、人間というのは
ずっと忘れていた記憶を呼び起こすことができるのですね。
私にとっては実に幸せなひとときでした。
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取り壊しの光景 [日々の暮らし]

我が家の周りでは都市計画が進められているため、
ここ数年、街の景色が変わりつつあります。
かつてあった道路が廃止され、その代わりに
碁盤の目のような道ができ始めました。
5年、10年後のこの街はどのようになっているのでしょう。
それまで世の中が平和で皆が元気でありたいと思います。

宅地造成化に伴い、住宅への変化も見られています。
長年、通勤途上で目にしてきた家が、ある日を境に
取り壊されるのですね。足場が組まれ、ほこりよけのカバーが家の周りに
張り巡らされ、解体工事の看板が家の塀に付いたのを見ると、
ああ、この家も役目を終えることになったのだなあと思います。

解体開始日までに家主の方やご家族はすでに
どこかへ転出されているのでしょう。
新しい家で楽しく暮らしていることと想像します。
その一方で、高齢になられた家主が亡くなられ、
遺族が手放さざるを得ないということも考えられます。

あの家の中では、どのような幸せな光景が繰り広げられたのだろう?
あの食卓では、どのような食事を囲んでいたのだろう?
あの書斎では、どういった書物が並び、知的活動がなされていたのだろう?

そのような事を思いながら、私は毎日少しずつ解体される家を眺めます。

物事というのはいずれ「有」の状態から
「無」へと移っていくのでしょうね。
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