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雨も好き [日々の暮らし]


昔の私は雨が苦手でした。雨で思い出すのは幼少期、
横浜に暮らしていたときのことです。

その日、近所のお友達が我が家に遊びに来ていました。
母はちょうどお買い物に出かけており、幼児二人で
お留守番状態だったのですね。外は雨模様でしたが、
本格的に降り始め、その後、土砂降りとなりました。

お友達がそろそろ帰る時間にはなったときのこと。
帰ろうとしたのですが、外で巨大なカエルが
ゲロゲロと鳴いていました。それが何とも怖くて、
玄関から出られなかったのです。

我が家の玄関から門扉までは歩いて20歩ぐらいだったのですが、
その途中にカエルがいたのは明らかでした。
少しずつ夕方が迫る中、帰るに帰れない状態です
(別にカエルとかけているわけではありません)。

心配したお友達のおねえちゃんが、傘をさして
我が家までやってきました。

ところが母が門扉を防犯のために締めていったため、
おねえちゃんは入ることができません。
門の外で「さなえちゃん!さーなーえーちゃん!!」と
何度も呼ぶ声が聞こえます。和室の窓から私とお友達は
「ここにいるよ!ここ!!おねえちゃん!!!」と
叫ぶも、雨音に消されてしまったのです。

当時は携帯電話など無い時代。しかも、よその家で
電話を借りるのは遠慮されるというご時世でした。
もし電話を使わせてもらったら、黒電話の横に
10円玉を置いておく、というのがルールだったのですね。
よって、お友達も自宅に電話をかけることができず、一方の
おねえちゃんは我が家から応答がなかったため、
そのまま引き上げてしまいました。

それから間もなくして母が帰宅。お友達は
母が家まで送っていました。

本降りの雨が降ると、あの日のことを思い出します。
懐かしい記憶です。なので、雨は好きなのですね。
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