前提はどちら? [仕事]
先日、国内の某ラジオ番組を聞いていて興味深いことに気づかされました。
ゲストへの質問についてです。
その番組では、キャスターの方とゲストがやりとりをしていました。
10分ほどの長さです。
内容は昨今のコロナに関して心理学的見地からゲストに説明して頂く、
というものだったのですが、キャスターが質問をしたり
反応をしたりする際、キャスター自身があたかも
その内容について全く知らない、というような雰囲気が
出ていたのです。
ちなみにそこで取り上げられていたキーワードは、
日本語でもよく知られている心理学用語でした。
おそらく中学生ぐらいでも知っていると思われます。
でもあえてキャスターが初めて聞くかのような相槌や
反応を見せていたのが、私には少し不思議に感じられたのです。
と言いますのも、そのキャスターの方は大ベテランの方であり、
多様な知識を有していることで知られています。
でも、おそらく視聴者目線に立って「初めて聞きました」という
雰囲気をあえて醸し出すのが、日本の質疑応答なのかな、と私は思ったのです。
一方、普段放送通訳で入るCNNのニュースなどでは、
キャスター自身がゲストに対してどんどん専門的かつ
突っ込んだ質問をしていきます。視聴者がわからないことを
鋭く聞き出し、矛盾があればさらに追及する、という
感じです。つまり、キャスターは「専門知識も知っている」という
前提で質問をしています。
おそらくマスコミの在り方の違いが国によってある、ということでしょう。
でも、改めて意識して質問方法の違いを見てみると、
色々と見えてくるものがあるように思えました。
2021-01-29 00:00
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