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山田ルイ53世さんのことば [日々の暮らし]


日経新聞には土曜日に別刷りの紙面がついてきます。
毎週楽しみにしているのが、「なやみのとびら」というコラム。
読者がお悩みを寄せて、担当者が回答しています。
そのうちのお一人が山田ルイ53世さん。そう、
「髭男爵」の方ですよね。

氏はかつて夕刊に毎週連載を持っておられて、私は
それを欠かさず読んでいたのですが、半年ほどで
交代となるコーナーでしたので、最終回のときは本当に
残念でした。ところが、それからすぐに
この別刷りでお悩み回答をされるようになり、
またまた文章に励まされているところです。

で、なぜ氏の文章が楽しいのかというと、その
背景にあるのですよね。中二の夏から不登校、そして
6年間引きこもり、大検をとって大学に入るも中退。
のちにお笑い養成所に入ったという経歴の持ち主です。
でもご本人はハングリー精神とか気概からは程遠いと
色々なところで述べておられます。

さて、1月16日土曜日のお悩みは「同じ会社で働き続けるのが
つらい」という30代男性の声。それに対しての答えが印象的でした:

「何も、前を向き、切り開いていくだけが人生ではない。
筆者などは、棺おけに無事たどり着くまでの逃走劇だとさえ
思っています。」

思わず「棺おけに無事たどり着く」の部分で私は笑って
しまいました!

そう言えば「人生は死ぬまでの暇つぶし」ということばも
どこかで聞いたことがあります(元ネタはわからないのですが)。
と考えると、「逃走劇」「暇つぶし」という、通常とは
正反対のとらえ方でも良いのですよね。

世の中には「がんばれば○○できる」的な自己啓発本や
ライフハック的な情報がたくさんあります。
自分が元気なときはそうした内容も心に響き、
やる気を促してくれます。でも、ちょっと心が落ちて
しまっているときに、無理にそうしたもので鼓舞しようとして
かえって辛くなるぐらいなら、全く逆の発想もアリなのだと
私は思っています。
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