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負けて勝つ [日々の暮らし]


私が敬愛する精神科医の故・神谷美恵子先生は、まだ
女性が社会で働くのが主流で無かった時代に
子育てをしつつ精神科医の仕事をなさっていました。
しかし、当時の世間の目はとても冷たく、近所の
専業主婦に嫌味を言われて懊悩した様子がみすず書房の
「日記」には綴られています。

苦しみの中、先生が出した結論は「負けて勝つ」でした。
今の現状を受け入れ、できることを精一杯やる。
子育てに関しては努力はもちろんするものの、
できない部分に関してはそれも受け入れる、
という内容です。

コロナによる新しい生活様式、とりわけマスク着用による
息苦しさも2年目に入りました。それゆえなのか、
好きな所に行けないというフラストレーションなども
あるからか、どうも私は最近疲れやすさを感じます。

「あれ?おかしいなあ。昔はもっとスタミナが
あったはずなのに」

「たったこれだけのことでクタクタになるなんて
私の気合が足りないのかなあ」

このような具合で、「疲れる=自分がいけない」と
とらえる節があったのですね。

でも、よーく考えてみれば、コロナによるストレスは
大きいわけですし、それ以外にも様々な要素が
人の体に影響を及ぼしているのは明らかです。

よって、自分の疲労を受け入れて抗わないように
しようと決めました。

これも一種の「負けて勝つ」。
でもここでいう「負け」というのは、
「敗北(=戦いに負けて逃げること)」ではありません。
「逃げはしない、でも、抵抗しない」ということ。

ちなみに「敗北」を和英辞典で引くとdefeatがあります。
defeatで思い出すのがマイケル・ジャクソンの"Beat It"。
歌詞の中に、"No one wants to be defeated"とあるのですよね。
懐かしの映像はこちら:

https://www.youtube.com/watch?v=oRdxUFDoQe0

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