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あえて書く [仕事]


放送通訳現場では、連日同一の内容のニュースが
放送されることがあります。ニュースというのは、
続報が入ってくるからです。たとえば大統領選挙の場合、
選挙運動から始まり、候補者の討論会、投票日、
開票結果、勝利宣言そして就任式、新政権の誕生
という具合にすべてつながっているのですよね。

毎日同じテーマのニュースに携わっていることから、
そのテーマの単語はほぼ連日、それこそ「連呼」
していることになります。最近であれば
「新型コロナウイルス」「変異種」「アストラゼネカ」
「ファイザー」「血栓症」という具合に、何度も
口にしています。

毎日繰り返していれば、確かに英語を聞いた瞬間に
訳語がすぐ出てくるわけですが、だからと言って、
私の場合は無防備でいることは避けています。

具体的には、「頻出単語や既知単語もメモをしておく」
ということを心がけているのです。

たとえば先日アメリカでは、アフリカ系アメリカ人の男性が
白人女性警察官に撃たれて死亡したという事件が
起きました。男性の名前はドーンテ・ライトさん。
何度もニュースで名前が出てきています。

それでも当日シフトに入る前には、
出てくるであろう固有名詞や英単語、日本語訳を
ノートに書きました。

これまで何度も出てきているattorney generalは
「司法長官」という訳語を知ってはいるものの、
なぜか何度もメモしていることが、ノートを
振り返ってみるとわかります。よほど私にとっては
ニガテなのだと思います。

他にもhandgun(拳銃)、taser(テーザー)など、
基礎的な単語やそのままカタカナにできるもので
あっても、あえて記しています。

ある意味ではライナスの毛布のごとく、書くことで
より安心できるのかもしれません。
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