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人間ウォッチング [日々の暮らし]


通訳者デビューして間もない頃、「どのようにして
記憶力をトレーニングできるか」を考えて
あれこれ工夫をしていました。通訳の場合、
「聞いた内容を脳の中で保持して訳出する」という
力が求められます。「聞いた途端に忘れちゃった!」では
訳せないのですよね。

自己流訓練法の一つとして考え付いたのが、
「朝の通勤電車で反対側に座っている人の様子を
記憶しておく」というものがあります。
「メガネをかけている。年齢は50歳ぐらい、男性、
黒いスーツでネクタイは青」という感じで覚えて
いくのですね。もちろん、ジロジロ見たら不審者ですので、
怪しまれない程度に観察していました。

そして一日の仕事を終えた帰路、電車の中で
「朝、見かけたその人のことをどれぐらい思い出せるか」を
やってみたのです。

「服装は覚えているけれど、顔は忘れてしまった」
「ネクタイの柄は印象的だったけど、靴までは見ていなかった」

などなど、自分なりの発見がありました。

というわけで、このようなトレーニングを無意識に
してきたためか、いまだに車内ではつい観察モードになります。

先日の電車では、以下に気づきました。
反対側の7人掛けシートです。

*男性→女性→男性→女性・・・と交互で着席
*全員黒い上下、または紺と黒などの装い
*寝てる人→スマホ→寝てる人→スマホ・・・と交互

まったくの偶然なのは承知ですが、心の中では
「すごいー」と感動モノでした。

その後、途中駅で真ん中の女性が下車し、代わりに
座ったのも女性でした。その女性は下が黒のパンツですが、
上のパーカーは白。思わず、

「両隣が黒い上着の人に挟まれたわけだから、
これがオセロだったらひっくり返るなあ」

と、何とも妙な発想に・・・。

そのようなことを考えていたら、あっという間に下車駅に着いたのでした。
あー、楽しかった。
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