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創る喜び [日々の暮らし]


2月14日の日経新聞日曜版に指揮者・佐渡裕さんのインタビューが
出ていました。佐渡さんはバーンスタイン最後の弟子と
言われており、エネルギッシュな指揮や後進への熱心な
指導で知られています。私もずいぶん前に氏のステージを
観ましたが、聴き手が元気になるような名演奏でした。

インタビューで浜部貴司記者は、佐渡さんについて
次のように書いています。佐渡さんは大学時代に女子高の
吹奏楽部を指導したり、ママさんコーラスの指揮バイトを
したりされたそうです。

「ママさんコーラスのバイトでは、楽譜を読めない人たちと
一緒に音楽を創る一体感を味わった。
『あの時の幸福感は欧州の名門楽団で感じる幸福感と同じ。
音楽創りの原点になっている』という。」

「ママさんコーラスに入団する人であれば、楽譜ぐらいは
読めるのでは?」と思われがちですよね。でも
そうでない方々もいる。歌うことは好きだけど、音楽理論や
音楽家、音楽史などは知らないかもしれない。
でもそうした方々を排除したり上から目線で指導するのでなく、
「共に音楽を創り上げていく」ということを
佐渡さんはなさったのでしょう。若かりし佐渡さんはそのような
経験を積み重ね、バーンスタイン同様に若き音楽家の
育成に尽力するようになられたのだと思います。

初心者に教えることは簡単ではありません。
現に私など、ある程度英語を学んだ学生に教える方が、
小学生に教えるよりもはるかに教えやすいと感じます。

でも大事なのは「学びたい」と思う気持ちを尊重し、受け止め、
共に同じ方向を向いて歩んでいくことなのですよね。

音楽を創る喜び。
学ぶ喜び。

私も大切にしていきたいと思っています。
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