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美しい光景 [日々の暮らし]

日常生活において、ささやかであってもなるべく
自分自身が感動をしたいと思いながら生活しています。
季節の移り変わりはもちろん、街ゆく人の表情、
小さな赤ちゃんの様子、ご年配の方々がゆっくりとした
足取りで歩まれる様子など、日々の中に穏やかさを
自分に対してもたらしたいと考えています。

先日、目に留まった光景があります。早朝の放送通訳シフトを
終えた直後のことでした。

私の業務が終わったのは午前8時。
テレビ局を後にすべく正面玄関へ向かっていると、
前からはちょうど出社時間に合わせてたくさんの局員の方々が
入ってくるところでした。

そのとき、私の前に一人の男性がいました。
おそらく夜間シフトを終えて帰宅しようとしていたのでしょう。
突然、「おぉ~~~!」と大きな声を上げます。

見ると、出社してきた男性と笑顔で「ひっさしぶり~~~~!!
どうしてた?元気だった?」と声をかけ合っていたのです。
おそらく仕事仲間か同期なのでしょう。

私はそのまま横を通り過ぎましたが、
二人はしばし私の後ろで話をしていたようです。

たったそれだけの光景でした。でも早朝シフトの同時通訳で
緊張感がまだ解け切れていなかった私にとって、それは
心温まる光景でした。
もしどちらかの男性が数秒遅れていたら、再会は果たされなかった
かもしれないのです。

私はこうした偶然が実は大好きで、自分自身がそうした体験をしても、
あるいは、そういう光景を見るだけでも、大いに感激してしまいます。

これだけ大勢の人々が暮らしている日々の中で、
わずかコンマ数秒でもずれてしまったら、そうした出会いは
ないのです。お互いが健やかに日々を送り、元気でいなければ
再会を果たすことは叶いません。

先の光景を見た私は「こうした感激やありがたさを
覚えられたのも、幸いにして自分がこの仕事をしていて
たまたまあの日、テレビ局に出入りしていて、
あの場に遭遇できたからなのだろうなあ」
という思いで満たされたのでした。
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