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外部ノイズ [日々の暮らし]

セミナーなどの質疑応答時間でよく受ける質問の一つに、

「お勧めの教材は何ですか?」

があります。おそらく質問なさる方は、

「現役通訳者イチオシのテキストを学べば
間違いがないはず」

という思いがあるのでしょうね。私自身、振り返ってみると
デビュー前は教材や学習法で迷走した経験があります。
何が効率的で、どうやれば良いのか、「誰か教えて!」
と思ったものでした。

でも、私自身、今なお学習法や様々なこと(それこそ
家事や運動含む)において試行錯誤を続けています。
誰かが良しとした方法やグッズ、テキストも、私に
合致するとは限りません。

子どもの頃、クラスメートとおしゃべりしていた
ときのこと。某先生の話題になりました。私は
その先生が好きだったのですが、友人はキライと
言っていたのですね。別の先生に関しては、その逆の
パターンも。つまり、相性の問題だったのです。

今の時代はインターネットで調べれば何でもすぐに
わかります。語学学習のテキストを買う際にも、
星の数や口コミであらかじめ内容や長所・短所を
知ることが可能です。観光地やお店、サービスなど、
あらゆるものに口コミやコメントが付き、
公開評価状態という世の中です。

自分自身の目で確かめる前に、大量の情報が
掲示板経由で脳内にインプットされてしまう。
しかもポジティブ情報ならまだしも、
ネガティブ項目が目立っていれば、それを
読んだ自分は、見てもいないのに同じような
先入観を持ちかねません。

これはあまりにももったいないと思うのです。

2ちゃんねる創設者のひろゆきさんは、ネットで
炎上を起こすのは「たった1%」と断言しています。

https://toyokeizai.net/articles/-/393574

「金はないが時間がある」暇な人がネット上には
あふれているのだそうです。つまり、掲示板や
お店・商品・サービスのコメントも、大多数の利用者の
ごく一部が書き込んでいるに過ぎないのですよね。

でもネットに歴然と残っていれば、それが強烈に
読み手の中に入り込みます。すると読んだ側は
その活字の強さに影響され、結局本人が一歩も
踏み出さないまま、自分で一切見聞もせぬまま、
立ちすくんでしまうのです。

私もかつては商品を購入の際、コメント欄を丹念に
読んでいました。でも、物事への解釈は人それぞれと
気付いてから、「まずは自分で見る・試す」を
重視するようになりました。

外部ノイズが無い方が、一歩を踏み出しやすくなります。
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