SSブログ

さまよえる通訳者 [仕事]


オペラは好きですが、ワーグナーで知っているのは
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の『序曲』のみです。
「さまえよえるオランダ人」は観ておりません、念のため。

と、タイトルだけ勝手に拝借した本日のブログ。
キーワードは「逡巡」です。

ええ、本番の同時通訳中に「どの単語を使うか?」と
瞬間的に悩むことなど日常茶飯事。先日のATPカップ
同時通訳でも「『準決勝』と訳す?それとも
そのまま『セミファイナル』で良い?」と考えあぐねたり
するのです。迷っていたら、1分強のオンコートインタビューなど
あっという間に終わってしまいます。というわけで、
「悩むよりも言うべし!!」となります。

さて、本日の「さまよい」は訳語についてではありません。
実はATPカップの決勝戦が9日(日)夕方からなのですが、早朝に
他局で放送通訳業務があります。
我が家から都内までは1時間以上かかりますので、
早朝シフトが明けてからの選択肢は、

*一目散に自宅へ戻り、家事をしてからまた
夕方のテニス入り時間めがけて出発

*自宅への往復がもったいないので、ホテルのデイユースを
使う

の2択となります。

当初私は「ホテルデイユース」を考え、アクセスの良い
ビジネスホテルを予約しました。そこで一旦休憩したり、
仕事をしたりできますよね。名案だと思いました。

しかし!

前日の土曜日に、とあることに気づいたのです。

「丸一日、家を空けてしまうと、家事が滞る
(特に洗濯、買い物などなど)。うーん、困った!」

というわけで、キャンセル料860円を払って
ホテルのデイユースは取りやめ。ニュースの通訳を終えたら
一旦ダッシュで戻り、家事をやって再び
テニス通訳へ向かいます。

ゆえに「さまよえる通訳者」というわけです。
思考も肉体もさまよい状態。あ、でも「さまよえるオランダ人」の
原題はDer Fliegende Hollander(ドイツ語)で、
英語ではFlying Dutchmanとなります。
通訳者は陸路をさまよいますが、空は飛べません。

飛べたら時間節約になりそうですが。
コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。