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贈り物とマナー [日々の暮らし]

日経新聞の日曜・別刷りにマナー講師の岩下宣子さんが
長年連載をしておられます。「マナーのツボ」というコーナーです。
世の中のしきたりや気配りなどを易しいことばで解説されており、
いつも参考にしています。

通訳業というのはサービス業だと私は思っています。
よって、お客様に対して恥ずかしくないよう、社会人として
きちんとしたふるまいをするようにと私自身、心がけて
きました。そういう意味では大学を卒業後、会社勤めを
したことは良かったと思っています。文章の書き方から
名刺の受け渡しなど、色々なことを学ぶ機会になったからです。

ところでマナーの一部とも言える「贈り物」で、
以前、知り合いから興味深い話を聞きました。
とある地方で講演をした際の出来事です。

セミナーが無事終わり、閉会式になったときのこと。
主催者から「感謝の気持ちを」ということで、花束贈呈が
あったそうです。そこで渡されたのが巨大な花束。
舞台上ではとても華やかなのですが、持ち帰り用の
袋もなく、しかもかなり香りのするお花だったそうで、
知人はそれを「お姫様抱っこ状態」にして遠距離、
戻ってきたのだとか。「仕事用の荷物もあったし、
ちょうど夕方で電車も混んでいたし、正直、
どこかに置いてきたかった(溜息)」と述べていました。

もう一つ。これも別の人から聞いた話です。

宅配便で大きな箱が届き、それは仕事相手からの
お礼の品でした。開けてみるとその地方の名産品だったそうです。
ところが、下ごしらえの方法がかな~りややこしく、
しかも本人はお料理が得手ではないタイプ。
「台所の床に新聞紙をしいて、包丁やらキッチンバサミやらを
総動員で下ごしらえするのが大変だった・・・」とのこと。

うーん、こうなると贈り物というのは本当に難しいなと思います。
送り主は良かれと思っても、受け手の好みや能力(たとえば
食材の下ごしらえ能力)などは人それぞれです。
もし相手にとってヤヤコシイものを送ってしまった場合、
しかもご本人も超多忙となると、食材の場合
「あっという間に腐らせてしまった」ということになりかねません。

私自身、同じような失敗をしたことがあります。
世間の評判だけで実家の母にとあるスイーツを
通販経由でプレゼントしたときのこと。
甘さ控えめが好みの母にとって、そのスイーツは
甘すぎたそうです。やはり自分自身がちゃんと味見をしてから
贈るべきだったと痛感しました。

ところで日本語の「マナー」は英語の場合、
通常複数形のmannersとして使われます。
「あなたは行儀が良い」はYou have good manners.となるのですね。
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