原因探しよりも対処法探し [日々の暮らし]
まだまだ心が揺さぶられるようなニュースが続いていますね。
そうした中、励まされる一文に出合いました。
日経新聞1月4日朝刊に出ていた大野裕先生の文章です。
大野先生は認知行動療法を専門とされている医師です。
次の文章が印象的でした:
「気をつけなくてはならないのは、
『なぜこのようなことが起きたか』
という原因探しにこだわらず、
問題に『どのように対処すればよいか』という
手立て探しを大事にすること」
真面目なタイプほど、つい原因を探してしまい、
「あの時、こうすればよかったかしら?」
「もっとこういう風に言っておけば、変わったかな?」
と思いがちです。
大野先生が述べる「原因探し」は、「過去」を
振り返っていく作業です。それに対して、
「手立て探し」は、「今と未来」に焦点を
あてることになります。
過去は変えられない。あるのは今と未来だけと
よく言われます。実は過去をさかのぼってあれこれと
原因を探す方が、簡単なのでしょう。なぜなら
「過去」は歴然として「過ぎ去って経験したこと」だからです。
一方、「手立て探し」、つまり未来においてどうすべきかを
考えることは、非常に脳みそを使います。
自分でアイデアや工夫を考えて探求しなければ
ならないからです。ものすごくエネルギーを要します。
そこに頭を使うのはくたびれます。そんな疲れることを
するぐらいなら、過去を振り返る方がラクなのですよね。
でも、何をどう頑張っても、時間というのは前に前に
進むのみです。その一方で、未来を見据えて知恵や工夫を
頭の中で巡らせてみるのには勇気がいります。
けれども、その部分さえ突破できれば、きっと良き未来が
開けてくると思います。
2021-01-08 00:00
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