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内在的論理 [日々の暮らし]

毎週月曜日の日経朝刊に連載されている「池上彰の
大岡山通信 若者たちへ」。1月6日で223回を迎えている
長寿コラムです。池上氏がわかりやすく世界の情勢について
綴っており、若い人のみならず、全世代に読んでいただきたいと
思います。

6日のタイトルは「違いを乗り越える(上)」。
昨年12月に池上氏が立教大学で行った講演をまとめた内容でした。

中でも印象に残ったのが「内在的論理」ということばです。

池上氏はこの言葉を、こう定義づけています:

「国には国としての、国民にはその国民としての考え方や
価値観があるということを意味しています。」

人にはそれぞれの価値観や考え方があります。
その人が受けてきた教育や生育環境、あるいは
出会った人や本など、人は大きな影響を受けて自らの価値観を
構築しています。けれども、「国」「国民」レベルで
とらえた価値観もあるということなのですね。

国や国民の価値観というのは一朝一夕でできるわけではありません。
その背景には長きに渡るその国・地域の歴史や文化、宗教、言語など
様々な要素が積み重ねられてきています。

人的交流であれ、おもてなしであれ、ビジネスや国家レベルの
交流であれ、相手を理解するには、「お互いというのは
そもそも違うものである」という大前提があると私は
考えます。

だからこそ、海外へ出かけて異文化を間近に見てみたり、
たくさん本を読んだりすることが、その違いを埋める上で
手助けになると思うのです。

私自身、読みたいけれども読み切れていない、手も付けていない本が
まだまだたくさんあります。世界の古典しかりです。

2020年は始まったばかり。今年も有意義に過ごしたいと思います。

(日本経済新聞2020年1月6日月曜日朝刊)
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