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ステレオタイプ [日々の暮らし]


数か月前、指導している大学で学生たちに
「『紀要』を1冊借りて、読んだ感想を翌週の授業で
30秒で発表する」という課題を出しました。
「紀要」とは大学が発行している査読付きの学術論文集です。
各大学が出しており、先行研究や参考文献リストなどが
充実した論文を掲載しています。

この課題における私の狙いは「論文集の全読」ではありません。
むしろ「全部読まなくて良い。むしろパラパラとめくる
だけで良い」と伝えました。私がめざしていたのは、

*「紀要」という出版物がこの世にはある、ということを知ること

そして、

*斜め読みしてみて何か一つでも注目点があればそれで十分

ということでした。その作業を通じて学術論文に
親しむきっかけを得てほしかったのです。

毎回、学生へ課題を出した際には私も同じ課題に取り組みます。
ですので、私も図書館から某大学紀要を借りました。
その中に出ていた論文に五輪関係のものがあり、タイムリーでした。

そこに書かれていたのは、五輪におけるマスコミによる
選手の描写方法でした。たとえば女子選手たちに対して
「○○界の三姉妹」「△△界の女王」など、女性性を
強調するような単語が使われているケースが男子選手と比べると
多いのだそうです。なるほど、と思いました。

以来、私も色々な媒体やCM、キャッチコピーなどに
注目しています。先日手に取ったフリーペーパーには
「いつもがんばっているママにも息抜きを」といった
文章がありました。託児付き某サービスの紹介だったのですが、
これを読んだ私は、「うーん、でも最近はお父さんたちも
育児、頑張っているのになあ」と思ってしまいました。

もちろん、あまりにも色々なことを画一的にとらえすぎると、
ギスギスしてしまいます。でも、ジェンダーやステレオタイプなど、
時代の変化とともに考えていく必要があると私は思っています。
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