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「意外と面白かった」 [仕事]


通訳の仕事をしていて何が嬉しいかと言えば、
「業務依頼を受けていなければ知り得なかった世界を知ること」
に尽きます。たとえば以前なら関心のなかったテーマを
必然的に勉強するわけですので(しかも当日に失敗せぬようにと
いうのであればなおさら必死になります)、「調べてみたら興味深い!」
と思えるようになるのですね。ありがたいことだと思います。

そうしたこともあり、指導している大学では、
学生たちになるべく多くのことに関心を抱いてほしいと
思いながらアクティビティを取り入れています。
毎週一冊本を読むというのもその一部なのですが、
先日は「大学図書館の雑誌コーナーからバックナンバーを借りる」
という課題を出しました。ただし条件は「自分なら絶対に
お金を払ってまで買わない一冊」です。つまり、
「興味のない分野の定期刊行物」ということです。

なぜこのような課題にしたかには理由があります。
それは、関心のない分野の「書籍」の場合、活字ばかりで
読む気が失せますが、「雑誌」であればカラー写真や
図解もあるため、斜め読みが可能になるからです。
ページ数も薄いので、それほど負担になりません。

翌週、「みんなどんな雑誌を持ってくるかな?」と
内心ワクワクしながらグループ分けして紹介を
お互いにさせたところ、実に多種多様な雑誌が
お目見えしていました。大学図書館ということもあり、
一般書店ではなかなか売られていない専門雑誌もありました。

グループワーク中の学生たちの声に耳を傾けてみると、
「ページをめくってみたら、意外と面白かった」という
声が多く聞こえました。実はこれが私の「狙い」です。
食わず嫌いのままでいるのではなく、触れてみたら
案外楽しかった、という気持ちが学びには大切だと
思っているのですね。

雑誌の廃刊が相次ぎ、デジタル化へ移行している昨今ですが、
紙媒体の手軽さはやはり捨てがたいと思います。
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