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きっかけは「本」 [日々の暮らし]

昔から建築やデザインに興味があり、街中を歩きながら
さまざまな建物を見るのが好きです。もっとも私の場合、
本格的に学んだわけではなく、学術的に詳しいわけでも
ありません。もっぱら鑑賞して「いいなあ、素敵だなあ」
と思うレベルです。でも、日常生活で美しいものを見ると
人は幸せになれますよね。その感覚を味わいたくて、
今日も色々なものに注目しています。

ところで私は指導先で「週1冊、新書を読み、それについて
30秒でスピーチする」という課題を出しています。
Cover to coverで読む必要は全くなく、自分が好きな本を
パラパラとめくるだけでもOK。大事なのは「とにかく
本に親しむこと」と「多様な分野に興味を抱くこと」です。
新書は手頃で読みやすく、特に最近の新書は雑誌やムックの
延長のようなものもあります。デジタル全盛期の昨今ですが、
紙の本から何か生きるヒントを得てもらえればとの思いで
この課題に受講生には取り組んでいただいています。

先日私が図書館で借りたのは「日本の建築家はなぜ世界で愛されるのか」
(五十嵐太郎、東北大学都市・建築理論研究室著、
PHP新書、2017年)です。あまり日本のマスコミでは
報道されていないのですが、実は日本人建築家というのは
世界で大活躍しているのですね。本書はその系譜を
歴史的に振り返る一冊です。

中でも興味深かったのが、1974年生まれの石上純也氏の
活躍です。2014年にはオランダのレーワルデン近くにある
ファイヴァーズバーク公園(Park Vijversburg)で
ビジターセンターを完成させました。ガラスと自然が調和する
素敵な施設です。公園の公式HPはこちらですが、グーグルで
画像検索をかけるとたくさん出てきます。

https://vijversburg.nl/ontdek-het-park-vijversburg/gebouwen-2/paviljoen/

私は幼少期にオランダで暮らしていたのですが、この記述を読み、
昔の懐かしい記憶が一気に浮かんできました。
近所にあった緑豊かなボスバーン公園、遠足で出かけた公園にあった
ハムスターの回し車のような遊具、アムステルパークで乗った
ミニトレインなどが走馬灯のようによみがえったのです。
いずれも無邪気な子ども時代の幸せな記憶です。

本書を読むまでそうした光景は私の記憶の奥底に潜んでいたのですが、
本がきっかけでその思い出に浸れるのは幸せなことです。
早朝の静けさの中、この本を読みながら、「今日も一日頑張ろう!」
と思ったのでした。
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