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小泉信三「読書論」より(その2) [英語]

「読書論」には読書についてだけでなく、学びそのものに
関する記述もありました。中でも「語学力について」(第三章)が
興味深かったですね。

「言語の味わいは微妙であるから、或る国語を、
他国人がその本国人通り完全に味解し得ないとしても、
その或る部分はその人の罪ではない。」(p40)

たとえ頑張ったとしても、母語でない以上、
他言語を完璧に理解するには限界があります。
理解できなくても、その人の罪ではないというのが興味深いですね。

「要するに私の結論は、外国語は決して恐れてはならぬ。
しかし侮ってはならぬ。深く入るには余程の勉強を要する
という、平凡なことに外ならぬ。」(p40)

最小限の努力で最大限の効果など期待できませんので、
やはり地道に勉強せよ、ということになります。

小泉氏は語学の習得法の一つとして、筆写を勧めています。
ドイツ語の学習において「自分の好きな文章を、
一節なり一章なり、根気よく何度もくり返し筆写」(p40)
したおかげで効果があったと述べています。
また、音読も推奨しています。

こと語学の勉強に関しては、真新しい方法を探したり、「もっと
良いやり方があるはず」など夢見たりせず、
地道に当たり前のことをコツコツやることが、
結局は最大の時短となり、最大の効果を生み出すのでしょう。
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