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JACI(日本会議通訳者協会)掲載 [掲載]

連載中の「放送通訳の世界」、
今月は第18回「アメリカ大統領一般教書演説」というタイトルです。

https://www.japan-interpreters.org/news/broadcast-shibahara18/

どうぞよろしくお願いいたします。
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真のリーダーとは [日々の暮らし]

昨日のブログでミッドタウンへ出かけたことを書きました。
今日もその続きです。

デザイン展を観た後、自宅に帰るべく六本木駅へ
向かいました。ミッドタウンから駅までは地下道があります。
ただ、せっかくの冬晴れのお天気。外を見ないのはもったいないと
思い、一般道を歩くことにしました。

通ったのは外苑東通りです。実はこの道には思い入れがあります。
フリーランス通訳者としてデビュー間もないころ、英国大使館より
お仕事を頂き、イギリス軍の国防参謀長の防衛庁・表敬訪問に
随行したことがあったのです。当時の防衛庁は今の
ミッドタウンの場所に建っていたのでした。

大使館ナンバーの車に同乗し、防衛庁へ。
到着後、儀仗兵による歓迎式典がありました。
おそらく今のガレリアあたりだと思います。
防衛庁内の建物はどれも低層階で、今の高層ビル・ミッドタウンとは
異なる雰囲気でしたね。

このときの通訳のことはよく覚えています。
何しろまだ駆け出しの頃でしたし、防衛関連の通訳という
私にとっては非常にハードルの高いものでした。
予習として防衛白書を日本語版・英語版で入手し、
全ページ、突き合わせて読んだことを思い出します。

ところで当時の国防参謀長ですが、とても温厚な方で、
通訳者への気配りも素晴らしく、私など恐縮してしまいました。
偉大なリーダーというのは、このようにして部下への配慮や
気遣いをして下さるのでしょう。ちなみにこれまで仕事を通じて
接した「リーダー」の皆さん誰もに共通していたのが
「気配り」と「謙虚さ」でした。ギラギラ状態からはむしろ遠く、
その一方でオーラがありました。責任感と決断力があるからこそ、
部下が付いていくのでしょう。

ちなみにこのときお世話になった国防参謀長。
今から1年半ほど前、たまたま大学図書館にあった
The Spectator誌でお名前を見て思わず懐かしくなりました。
ただ、記事を読むと、何とTrooping the Colour
(エリザベス女王の公式誕生日を祝う行事。軍旗分列行進式)の際に
落馬されたとのこと。イギリスでは大ニュースになっていました:

https://www.telegraph.co.uk/news/2018/06/09/trooping-colour-lord-guthrie-thrown-horse-cememony/

幸い大事には至らなかったそうですが、つい懐かしくなってしまい、
お見舞いの手紙を日本から出そうと決めました。
「90年代に防衛庁の表敬訪問で通訳させていただいた者です」
という書き出しの手紙と、当時の記念写真のコピーを添えてお送りしたのでした。

驚いたのは、1週間後にお返事をいただいたことです。
お見舞いのお礼と、当時お世話になった旨、さらに
容態は安定しているのでご心配なくということが綴られていました。
お返事を期待してお見舞い状をお送りしたわけではなかった分、
本当にこれには感激しました。

と同時に、このような方であられるからこそ、真のリーダーとして
イギリス国防という重責を担っておられたのだろうなあと
改めて敬服したのでした。
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