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没頭乗り越し [日々の暮らし]

昨年末から現在に至るまで、ロシア最後の皇帝・ニコライ2世が
私にとっての「にわかブーム」となっています。これもまた
面白いきっかけでした。

年末に高校ラグビー観戦で大阪・花園へ→帰路、滋賀県豊郷町を
訪問→かねてから興味のあった伊藤忠兵衛記念館を訪問(伊藤忠商事の
創業者です)→滋賀県そのものについて調べていくうちに
大津事件を知る→大津事件で被害に遭ったのが当時のニコライ皇太子

このような感じです。

ニコライ2世を電子辞書で調べるとマイペディアには
以下のように説明されています

*大津事件に遭遇
*治世当初から社会情勢は不穏だったが専制政治を強行
*極東進出を強行したが日露戦争に敗れ、ロシア革命(第1次)、
血の日曜日事件を招いた

そしてニコライ2世は第2次ロシア革命で退位し、
幽囚中に家族共に処刑されたのでした。

このように書くと、何やら冷徹な印象が否めません。
けれども歴史というのは、後世の誰がどのような観点で
書くかによって、その影響は異なってくると思います。

そこで私が手にしたのは講談社学術文庫発行の
「最後の皇帝 ニコライ二世の日記」(保田孝一著、2009年)です。
日記をもとにニコライ2世の人柄を解説している一冊です。

350ページ近い大作なのですが、日記と保田先生の解説が
交互に書かれており非常に読みやすいものでした。
ニコライ皇太子は結婚前にとあるバレリーナに夢中になっていたとか、
結婚に当たり婚約者(ビクトリア女王の孫)がロシア正教への
改宗に難色を示した、などといったくだりもあります。

中でも印象的だったのは、ニコライ皇太子がいかに日本を愛し、
大津事件に遭った後も日本に敬意を払っていたかという
記述でした。歴史教科書には書かれていない人物像が
この日記からはわかります。

実は本書を通勤途上に読んでいた際、あまりにも没頭し過ぎて
乗り越してしまい、慌てて次の駅で下車しました。
幸いすぐに反対ホームに電車が来たのでそちらに飛び乗ったのですが、
なぜかめざす駅からさらに遠のく始末。

そう、読書に熱中していた私は、「そのまま最初の電車に
乗っていれば良かったのに、1駅手前で勘違いして下車→
さらに逆方向に乗って、ますます遠のいてしまった」という
大失態をしたのでした。

・・・名付けて「ニコライ効果」!!
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