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学びセラピー [日々の暮らし]

以前、とある講演会で素晴らしいお話を聞く機会が
ありました。その先生は古文がご専門なのですが、
世界史・日本史・哲学などお話は多岐にわたりました。

古文の話から政情の話になったかと思いきや、
哲学や倫理、西洋の話題とどんどん広がります。
しかもすべてがつながっているのです。

パワーポイントなど一切なかったのですが、
聴き手の想像力を大いに働かせるものでした。
席に座って聞いていた私は、頭の中で遠い世界に
連れて行っていただけたという感覚になりました。

そうして遠くまで行ったあと、
その先生のお話は当初の話題に戻ってくるのです。
実に聞きごたえのあるセミナーでした。
あっという間に時間が経ってしまい、
もっともっと聞きたかったですね。

通訳者というのは「すべてを学びに」というスタンスで
日ごろから勉強を続けています。
単に単語や語学力アップだけを目指すのではありません。
ありとあらゆる知識を自分たちの糧にします。
そして、いつ何が出てきても慌てぬよう、
しっかりとした訳出ができるよう、
知識のストックをしていくのです。

よって学びに一切無駄なものはないというのが
通訳者共通の考えです。
常に好奇心を抱き、気になることはすぐに調べます。
そうした地道な作業を続けていくと、いつか
どこかでそれらがつながっていくのです。

そのつながりが見いだせるようになると、
学びは俄然楽しくなります。

学校の勉強というのはテストのための暗記であったり、
成績のための詰め込みであったりということが多いでしょう。
けれども本来の学びというのは実に自由です。
好奇心・ワクワク感・調べぬいた時の達成感など、
これほどお金のかからないセラピーはないと私は
思っています。
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