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客観的に見つめ直して [日々の暮らし]

この秋は仕事の合間を縫ってコンサートに出かけ、
クラシックから洋楽・邦楽にいたるまで、色々と楽しめました。
コンサートというのは、デジタル時代の今、改めて眺めてみると
極めて「マニュアル的なもの」だと感じます。
同じ空間を演奏者と聴衆が共有する。しかも携帯音楽プレーヤーとは
異なり、自分の好みで音楽を次々と飛ばしてランダムに
聞くことなどはできません。いったんその空間に入れば、
最後まで時をシェアすることになります。

コンサート会場で音楽を聴いていると、楽しみ方も人それぞれと
感じます。心地よくなりついうとうとしてしまう方も
いらっしゃいますし、演奏終了後に割れんばかりの拍手を
送る方もいます。海外の演奏家から見ると、日本の聴衆は
マナーも良く、ホールの音響も素晴らしいため、日本公演を
好む方も多いようです。

以前暮らしていたイギリスでのこと。お金がない留学生時代に
格安料金で天井桟敷の席からコンサートを楽しんだことがあります。
その時、近くの席にいらしたのはご年配のおじい様。
しかも膝には分厚い楽譜を広げておられます。
さらに演奏中、右手は指揮棒と同じ動き、
音楽の進行とともに左手で楽譜のページをめくっていたのです。
うーん、楽しみ方としてはとても共感しますし、私自身、
自宅ではスコアとCDでエンジョイすることはあります。
けれども自分の視界の中でこうした動きがチラチラしてしまうと、
正直、目の前の音楽に集中できなくなってしまうのですね。
私の集中力の問題だとは思うのですが。

そういえば先日、とある邦楽アーティストのコンサートに
出かけたとき、数列前の斜め前方の方が音楽のメロディとともに
頭を激しく動かしながら聴いていらっしゃいました。
しっとりするバラードだったのですが、拍子をとりながら
頭もぐわんぐわんと揺れていました。こうした光景も、
自分が気にしなければ何ともないのですが、一旦視界に入り、
気になってしまうとメロディよりも頭の動きの方が・・・。

とは言え、人の振り見て我が振り直せと言われる通り、
私も知らず知らずに誰かに対して気が散るような行動を
しているのかもしれません。客観的に自分を見つめ直さねばと思います。
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