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 [日々の暮らし]

日ごろ慌ただしい生活を送る中、私にとって欠かせないのは
「非日常の空間に身を置くこと」。具体的には「旅」です。

初めての一人旅は18歳のときでした。東京から一泊二日で行けて、
のどかな雰囲気があり、鉄道にも乗れて山や川があり、
温泉を楽しめるところ。そんな条件で地図を見ながら探したのです。

その結果、出かけたのが静岡県にある寸又峡温泉でした。

事前知識があったわけではありません。今のように
インターネットもありませんでしたので、
唯一の情報源は高校の社会科授業で使っていた地図帳。
温泉マークあり、鉄道が山の方に向かって走っているという
理由だけで選びました。

SLにも乗ることができ、いざ寸又峡へ。
宿は到着後、確か飛び込みで決めたと記憶しています。

ところが当時は女性の一人旅など珍しい時代。
なぜか女将さんが非常に心配されていたのが印象的でした。
「大丈夫ですか?」といった言葉を始め、なぜ
この街に来たのかといった質問も受けました。
どうやら私が思い悩んで旅に来ていたと思ったらしいのですね。
「若い女の子だし、何か間違いがあっては」という
親心だったのかもしれません。当の私はといえば、
初の一人旅でワクワクしていたのですが。

後でわかったのですが、寸又峡温泉では1960年代に
大きな事件が起きていたのですね。旅行した当時、私は
そのことを何も知りませんでした。この事件は社会問題として
当時、大きく世間を揺るがせたそうです。

一方、私はと言えば、人生初の一人旅を10代の終わりに
経験したことで、その後の人生観も大きく変わりました。
今でも仕事が一段落つくと旅に出たくなります。
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