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「ジョバンニの島」 [日々の暮らし]

この夏休みは歴史を学ぼうと考え、博物館や映画館などに
出かけています。中学2年まで海外にいた私にとって、
日本史や近代史はニガテ分野です。ただ、いつまでも
遠ざかってはいられません。放送通訳現場でも
「歴史を知らないと訳せないこと」が少なからずあります。
ゆえにまとまった休暇中に深く掘り下げて学ぼうと思ったのでした。

そうした中、日比谷にある千代田区立日比谷図書文化館で
映画の鑑賞会がありました。「ジョバンニの島」という作品です。
これは宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をモチーフにしたもので、
舞台となるのは北方領土の色丹島。そこに暮らす人々が
描かれています。第二次世界大戦から戦後にかけて、島の人々が
どのような状況に直面していたのかがわかる作品でした。
私自身、北方領土については詳しい知識がなかった分、
非常に考えさせられました。

http://wwws.warnerbros.co.jp/giovanni/

作品の中で、占領してきたロシア兵士の娘と主人公が
友情をはぐくむシーンがあります。その女の子がピアノで
弾いていたメロディは私にとってなじみのあるものでした。

実はこの曲を初めて聞いたのは、私がイギリスにいた小学校時代。
BGMで流れていたり、メランコリックな状況になると
クラスメートが口ずさんだりという感じで耳にしていたのです。
よって、映画の中でこの曲が流れてきたときには「え?英語の
歌詞が付いているあの曲が、なぜ第二次世界大戦時代のこの映画で?」と
不思議に思いました。

気になったので調べてみたところ、映画に出てきた曲は
ロシア民謡の「長い道」です。一方、私が子ども時代にイギリスで聞いていたのは、
「長い道」をアレンジした「悲しき天使」という曲で、
メリー・ホプキンという歌手が1968年にリリースしていた
ものだったのですね。つまり、元にあるのは「長い道」、しかも
1910年ごろの作品だったのでした。なるほど~。

「悲しき天使」はイギリスで大ヒットとなり、チャートで第一位にも
輝いたそうです。しかもプロデュースはあのポール・マッカートニー。
知りませんでした!

映画がきっかけで懐かしいメロディにも再会できてうれしく思います。
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