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比べてみる [日々の暮らし]

11月26日月曜日、念願のバイエルン放送交響楽団の来日公演が
ありました。大好きな指揮者、マリス・ヤンソンス氏はあいにく
病気により降板となってしまったのですが、代わりに登壇されたのが
あのズビン・メータ氏。幼少期、イギリスに暮らしていたとき、
初めて見たオペラを振ったのがメータ氏で、その後、通訳者に
なってからは偶然にもメータ氏へのインタビュー通訳の機会に
恵まれたことがあります。それだけに、ピンチヒッターで
メータ氏のお名前を知ったときは嬉しく思いましたね。

26日にはリヒャルト・シュトラウスの「英雄の生涯」が
演奏されました。数年前にヤンソンスがコンセルトヘボウを率いて
来日した際、川崎のMUZAホールで演奏したのもこの曲です。
以来、私にとっては大好きな曲のひとつとなりました。
冒頭からエネルギーを得られる、気持ちがどんどん引き上げられる、
そんなメロディです。気分が滅入っている時に聴くと
元気が出てくるので、私にとって精神安定剤のような存在と
なっています。

ヤンソンスの「英雄の生涯」はCDでも2枚持っています。
コンセルトヘボウとバイエルンのレコーディングです。
スピードなどはほぼ同じに聞こえますので、私にとっての
「『英雄の生涯』=ヤンソンスの奏でるもの」という
基準ができました。

でもそれだけでは何となくもったいないので、今回、
コンサートに出かける前に複数のCDを聴き比べてみました。
探してみると、たくさんあるのですね。大学図書館に
所蔵されているものやYou Tubeでも聴いてみたところ、
指揮者や楽団によって大いに異なることがわかりました。

たとえば、ある演奏は意外とゆっくりであったり、
その逆でとても速く聞こえるものもあります。
アメリカのとあるオーケストラの場合、金管のメロディが
非常に音量的に強く、思わず聴きながら「ブラスバンド!!」と
叫んでしまったほどでした。

私はさほどクラシックに詳しいわけではないのですが、
こうして見てみると、自分が心地よいと考える音色やスピードなどがあり、
それに合致しているものが自分にとって最高の演奏と
なるのでしょうね。

これまで聴いた「英雄の生涯」の中で私の感覚に合っていたのが、
ヤンソンスとカラヤンの演奏です。ちなみにヤンソンスは
カラヤンに師事していましたので、何かそこに繋がりが
あるのかもしれません。

もう一人、良いなと思ったのが、コロンビア出身の指揮者、
アンドレス・オロスコ=エストラーダの演奏でした。
オーケストラはフランクフルト放送交響楽団です。

ちなみにオロスコ・エストラーダ氏は昨年10月にイギリスへ
私が出かけた際、ロンドン・フィルの演奏で振っていました。
せっかくチケットまで購入して出かけたのに、時差と疲れで
コンサートのほとんどで私はぼーっとしてしまったのが
惜しかったです。

というわけで、音楽も色々と聴き比べて自分なりの基準を持つと
楽しくなってきます。

あ、通訳も同じですよね。
色々な方の通訳アウトプットを耳にして、自分の理想とする
通訳者像を持つことも大事だと私は思っています。
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