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キャリアを考える [仕事]

毎年就職活動の日程が微妙に異なるため、大学で指導をしていると
「え?今年は今から?」と驚かされることがあります。
ずっと髪の毛を茶色く染めていた学生たちが、ある日を境に
クラス中真っ黒、しかもスーツも真っ黒、ヘアスタイルも同じで
教室を私が間違えたのかと思ったほどでした!

就職先をどうするかというのは悩むところですよね。私の場合、
大学4年生の夏休みが就職活動期間だったのですが、
ちょうどその時期に海外への留学奨学金をいただくことに
なったため、どう考えても会社訪問は無理になりました。
大学の就職指導部にその旨を伝えにへ行くと「そのような時期に海外とは」と
呆れられておしまい。仕方がないので、朝日新聞の求人欄を
毎日毎日眺めていました。ネット求人などない時代です。
幸い、希望している会社に応募して採用されましたので、
人生何があるかわからないとしみじみ思います。

電車の中には人材派遣会社や就職活動向けサイトの広告が
少なくありません。それらを見ていると、何を基準に仕事を
選ぶかも時代や人の価値観次第なのだなと感じます。
年収や残業の有無、福利厚生や有休や慶弔休暇など、
キーワードは色々とあります。安定した業界というとらえ方も
存在するでしょう。

結局のところ、どうするかはその人次第なのですが、
私個人としては、「自分がその仕事をしている瞬間に
喜びを覚えられる」ということが最大の要素だととらえています。
どれほど早朝シフトで眠くても、どれだけ事前準備が大変でも、
どんなに訳出に詰まっても、私の場合、放送通訳を生でしている
その一秒一秒はかけがえのない時間です。何が飛び出すかわからない
ニュースですが、ブースに入り、ヘッドホンをつけ、マイクの
スイッチをオンにしてひたすら訳す。この一連の動作が
とてもいとおしく感じます。もちろん、フリーランスですので
慶弔休暇も有休休暇も福利厚生もありませんし、通勤定期代も自腹、
勉強用の資料も文房具もすべて自分で払います。仕事が来なければ
単なる失業状態、自分が体調を崩せば仕事ができなくなり無収入。
それでもこの仕事が好きです。

先日、興味深いブログを読みました。クラリネット奏者の方が
書いていらっしゃいます。「音大卒業後に音楽科の非常勤講師に
就職したけど1年で辞めた話」というタイトルです。

http://sawakoyoshida.com/archives/7780

収入安定のために教える仕事を選んだところ、
大好きなクラリネットが吹けなくなったエピソードが綴られています。

自分の未来について考えさせられる一文です。
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