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大事な連絡こそ口頭で [仕事]

数か月前だったと思います。日経新聞に新入社員向けマナーの記事が
出ていました。具体的には電話のかけ方に関してです。
これだけメールが普及した今、電話を嫌う人も増えており、
そのような中、どのようにしてコミュニケーションをとるべきか
という趣旨の記事でした。

私が通訳者としてデビューしたころは携帯電話すら
ありませんでしたので、実家に暮らしていた私は
あえて自室に別の固定回線を契約して引き、電話とファクス兼用に
しました。もちろん留守電付きです。仕事の連絡は
留守電で録音できるようになっていましたので、
外出中もしょっちゅう公衆電話から自分の電話へかけ、
留守録を確認するという作業を繰り返していたのです。
バイク便も今ほど普及していませんでしたので、
仕事の資料もファクスで届きます。
夜、仕事を終えて帰宅すると、大量のファクスの紙が
丸まって(しかも感熱紙!)自室の床に散らばっていたことも
頻繁にありました。

そう考えるとメールは本当に便利です。いつでもどこでも
受けられますし発信もできます。エージェント側にとって、
突如ピンチヒッターを依頼したい場合、一人一人に
電話をかけていた昔のようなやり方ではなく、一斉メールを
送れば済みます。技術の進歩のおかげです。

ただ、気をつけねばならない点もあります。

ずいぶん前のこと。電車が遅れてしまい、集合時間ギリギリの
現地入りになりそうなことがありました。幸いパートナーの方の
携帯電話番号は持っていましたので、「数分遅れます」との
留守電を私は入れておきました。

ところがいざ合流した際、伺ったところ、その方はその日に限って
携帯電話を自宅に忘れてしまっていたとのことでした。
「留守電に入れたからOK」と思い込んではいけなかったのですね。
ヒヤッとする出来事でした。

もう一つ。これは最近あったことなのですが、体調を崩してしまい、
どうしてもピンチヒッターをお願いせざるを得ないことがありました。
私の喉の調子もかなりひどかったので、コーディネーターの方へメールで連絡しようと
一瞬思ったのです。が、こうした大事な連絡こそ、たとえガラガラ声でも
きちんと口頭でするべきだと思いなおしました。

そこでそのエージェントへ連絡し、コーディネーターの方を
電話口へお願いしたところ、その日はお休みをとっていらっしゃるとのこと。
代わりに応対してくださった方に事情を話し、すぐに
ピンチヒッターをお願いすることができました。もしメールで
連絡していたら、そのコーディネーターさんが出社するまでは
メールが読まれなかったかもしれません。

「電話は相手の仕事時間を邪魔してしまう」という風潮が最近は
広がっているようですが、こと、大事な連絡だけはやはり
口頭でしたほうが確実だと思った出来事でした。
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